京セラコミュニケーションシステム(以下、KCCS)とマスプロ電工は2023年6月26日、国土交通省が実施する「ワンコイン浸水センサ実証実験」に参加し、IoTネットワーク「Sigfox」を活用した浸水センサーを6月から実証実験に参加するモデル自治体等で設置開始したと発表した。
設置イメージ
国土交通省水管理・国土保全局では、浸水の状況を面的にいち早く把握するため、小型・低コスト・長寿命で、多数の箇所に設置が可能な浸水センサーを国・地方自治体・企業等の流域内のあらゆる関係者で連携して設置し、検知情報を集約するプラットフォームを整備するなど、浸水情報をリアルタイムで収集・共有する仕組みの構築を目的として、2022年度より、ワンコイン浸水センサー実証実験の取り組みを進めている。
この実証実験において、KCCSとマスプロ電工は浸水センサーを共同で企画・開発し、実証実験に参加するモデル自治体等で設置を開始した。
浸水センサー正面(左)と背面(右)
浸水センサーは1台あたり3900円で提供する。Sigfox通信を利用するため、中継器等のネットワーク設備は不要で、通信費は1台あたり年額500円~となっている。また、設置工事が不要な小型の端末で、結束バンド等で誰でも簡単に取り付けることができる。コイン電池で約3年間稼働し、外部電源からの給電も不要だ。
同センサーを浸水想定エリアに設置することで、国土交通省が提供するアプリケーション画面上で浸水箇所・範囲が把握可能になり、迅速な災害対応や地域住民への情報発信に活用することが可能だという。
浸水センサー検知状況のデモ画面
浸水センサーは今後、北海道美瑛町、埼玉県坂戸市、京都府南丹市など複数の自治体で設置を予定している。