NTT東日本 東京事業部、安藤・間（安藤ハザマ）、エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム（NTTBP）は2023年6月7日、建設現場におけるローカル5Gを活用した共同実証実験の結果を発表した。
安藤ハザマが施工中の大規模掘削工事現場を実証フィールドとして、2022年12月から2023年3月までの間に実施した。ローカル5GおよびWi-Fi環境を構築し、BIM（ビルディング インフォメーション モデリング）や施工管理アプリケーションの動作確認、4Kカメラを利用した遠隔地からの現場状況確認を行った。
実証フィールドの俯瞰図
本実験では、約200m×約100m、深さ約20mの広域掘削工事現場を、1つのローカル5G基地局でカバー。アンテナとの見通しがとれる約200m離れた地点において、ローカル5G通信によりアップリンクおよびダウンリンク共に安定して数百Mbpsのスループットを確認した。
鉄骨等の障害物によりアンテナが視認できない掘削面においては、ローカル5G通信によりアップリンクおよびダウンリンク共に概ね100Mbpsのスループットを確認。障害物等によって電波が届きづらい掘削面においては、ローカル5Gを中継回線としたWi-Fiアクセスポイントを使用。ここでも百Mbpsのスループットを確認した。
ローカル5Gアンテナ（左）と設備収納BOX
トラックや重機の動きに影響されずに、ローカル5Gの終始安定したスループットが得られており、すべての接続地点においてアプリケーションおよび4Kカメラが快適に利用できたという。また、ローカル5G装置および設備収納BOXについて、建設現場環境において長期間安定して動作した。
これらの結果により、今後の建設現場におけるローカル5G活用の有効性を確認。3社は、実験で得られた知見をもとに更なる展開に向けた協業を進めるとしている。
