7月20日に開催されたグーグルの企業向けイベント「Google Enterprise Day」の基調講演には、ソフトバンクグループ通信3社で副社長を務める宮内謙氏も登場した。
今年2月からソフトバンクテレコムが「Google Apps for Business」の提供を開始するなど、両社は現在パートナー関係にあるが、実はソフトバンクは国内最大級のGoogle Appsユーザーでもある。ソフトバンクテレコム、ソフトバンクモバイル、ソフトバンクBBの3社の全社員2万6000人を対象に、Google Appsを導入したことを7月20日に発表している。
全社員2万6000人がGoogle Appsへ移行したソフトバンクグループ通信3社 |
Google Appsへの全面移行を決めたきっかけについて宮内氏は「昨年12月にグーグル本社を訪問した際、100% Webやコラボレーションのデモを見せてもらって、いつでもどこでも業務ができると非常に強い衝撃を受けた」と説明。「大幅にコストダウンできる」点ももちろん大きな採用理由だったが、それ以上に「仕事がクリエイティブになる」点、そして「ソフトバンクはスピードでは誰にも負けないと思ってきたが、もっとスピードを上げられそう」な点を評価したという。
Google Appsの展開は、ソフトバンクテレコムで先行して4月から始まり、現在では通信3社すべてが完全移行した。iPhoneやiPad、Androidと組み合わせ、いつでもどこでもGoogle Appsで業務ができるようにしているという。なお、2006年にExchangeを導入したときには要件定義からシステム構築まで約6カ月を要したが、Google Appsの導入期間は約5週間で済んだとのこと。その要因としては、サーバーやストレージの調達・格納などが不要な点が大きかったという。
Google Appsの導入にかかった時間は約5週間 |