監視カメラのユニコーン企業「Verkada」が日本に本格進出

2016年に監視カメラ市場へ参入後、これまでに1万5000超の顧客を獲得し、世界に14拠点を展開するまでに急成長したユニコーン企業、Verkada(ベルカダ)が日本オフィスを開設した。カメラ映像のAI解析により、防犯に留まらない多様な映像活用のユースケースを開拓。さらに、入退管理や環境センサー、受付システムなど計7種の物理セキュリティを統合管理・制御するプラットフォームを展開し、日本市場に本格参入する。

POSデータと連動してマーケティング分析も

複数製品の連携例として山移氏が挙げたのが、入退室管理や受付システムとカメラの連携ソリューションである。

例えば、オフィスや工場にゲストが来訪した場合、受付システムで撮影した画像でその人物を特定し、ドアロックを解除して入場した後、施設内各所に設置したカメラで追跡。万一、そのゲストが立ち入り禁止区域に入った場合には管理者へ通知するといった運用が可能だ。「入室から退室までのプロセスが適切か否かを、カメラと入退室管理システムを組み合わせて追跡できる」(同氏)。

受付システムとの連携の例

受付システムとの連携例。入室した人物を特定し、施設内のカメラでその人物の行動を追跡することができる

カリザン氏によれば、「工場では、従業員の危険な行為や不正を検知する安全確保、コンプライアンスを目的として導入するケースもある」という。

また、Verkada製品以外の外部システムと連携するための「Helix」と呼ぶ機能も備える。小売業や飲食店で使われているのが、POSシステムとVerkadaカメラの連携だ。

POSデータとカメラの連携例

POSデータとカメラの連携例。「Latte」購入客の様子を写した映像のみを簡単に抽出できる

上画像は、カフェでの使用例である。POSデータを基に、例えば来店客がラテを購入したシーンのみを抽出したり、「5ドル以上支払ったシーンのみを検索して表示する」といったことが可能だ。POSデータのみではわかりにくい、客の属性把握・分析などに活用できる。

米国ですでに商用実績のあるこうしたユースケースを紹介しながら、日本でも多様な業種・業態向けに展開する計画だ。また、日本ならではのニーズを収集し、新たな機能やソリューション開発にも活かしたいとカリザン氏は期待する。

Verkadaのすべての製品/ソリューションはサブスクリプション型で提供されており、DISの販売パートナー等を経由して導入が可能だ。一部製品を除いて日本語ローカライズも完了済み。“物理セキュリティのユニコーン”が日本市場でどんな成長を見せるかが注目される。

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