モバイルネットワークの体感品質を調査している英Opensignalが2023年3月30日、日本における4Gと5Gのエクスペリエンス分析結果を発表した。日本の5Gエクスペリエンスは、「4G技術よりもはるかに優れている」と評価している。
分析は、4Gと5Gサービスのダウンロード速度やビデオストリーミングの体感品質が、混雑時にどの程度低下するかを比較することで行われた。
時間帯によるダウンロード速度、ビデオ・ゲーム体感品質の変化
日本でモバイルネットワークを最も快適に利用できる時間帯は午前3時から午前6時の間であり、これと比較して、4Gユーザーの平均ダウンロードスピードは午後と夕方になると20%以上低下する。対して、5G通信は、午後は約6%の低下、午後6時以降の速度低下も9.3%~11.2%に抑えられており、いずれも4Gに比べて良好だった。
同様に、5Gにおけるビデオストリーミングとモバイル マルチプレイヤー ゲームの品質も、混雑時間帯における低下は4Gよりも緩やかだ。4Gネットワークにおけるビデオ エクスペリエンスのスコアは、午後と夕方で約4.4%低下したのに対し、5Gの低下率はわずか1.3%~2.1%。ゲーム エクスペリエンスにも同様の傾向があるという。
時間帯別の4Gと5Gの比較
また、1日のすべての時間帯における5Gのエクスペリエンスも、4Gよりはるかに優れていることがわかった。5Gユーザーの平均ダウンロードスピードは152.1Mbps~171.3Mbpsであり、4Gの平均の3.2倍から3.8倍となっている。特に、ビデオ エクスペリエンス スコアの差が顕著であり、5Gを使ったビデオエクスペリエンススコアの上昇は5%~7%。対して、ゲーム エクスペリエンスの上昇率は2%以下となった。