ノキアの選択は正しかったのか?
「Mobile World Congress 2011」の開幕を直後に控えた今年2月11日のバルセロナで、ある重大な発表が行われた。かねてからの噂通り、ノキアがマイクロソフトと戦略提携し、同社のスマートフォンプラットフォームとしてWindows Phoneを採用するとアナウンスしたのだ。
なぜノキアは商業的により大きな成功が見込めるAndroidではなく、Windows Phoneを選択したのか。Windows PhoneはiPhoneやAndroidに大きな遅れをとり、スマートフォン市場では今やほとんど見る影がない。
かたやノキアも、携帯電話市場の世界シェアトップの座は依然維持しているものの、今年2月のガートナーの発表では2010年の世界シェアは28.9%と、前年から7.5ポイントもシェアが下落した。その理由はもちろん、Symbianに固執するというスマートフォン戦略上の失敗があったためだ。
互いに窮地にあるマイクロソフトとノキア――。それぞれの政治的な思惑が一致した結果、今回の大英断が下されたのだろう。