オープンRANで加速する「マシンエコノミー」
―― 5Gは今後、様々な産業・社会システムを変革する基盤となることが期待されています。技術者にとって、とても働き甲斐のある分野と言えますね。
ミラー クルマやロボットなどの様々なデバイスが5Gネットワークとクラウドに接続され、その全体が1つのシステムとしてクルマの自律走行やファクトリーオートメーション、ドローンによる貨物の自動運搬・配送を実現する世界へと移行しようとしています。ウインドリバーはこの変革を「マシンエコノミー」と呼んでいます。
当社は組み込みシステムの業界でミッションクリティカルな分野を長年手がけてきました。絶対に止まることが許されない航空業界や自動車業界、火星探索で使われるマーズ・ローバー、最近ではジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡などにもOSを提供してきた実績があり、これはマシンエコノミーにおいて大きな強みとなります。
つまり、我々は5Gネットワークを運用するクラウドと、OTドメインの両方のノウハウを持つ唯一の会社なのです。通信事業者がマシンエコノミーで新たな収益源を創出するために、多くのサポートができると確信しています。
通信業界と産業界の橋渡し役を担う
―― 5Gを活用したビジネス創出にも関われるということですね。
ミラー 製造業におけるロボティクスの活用を例にお話ししましょう。
製造現場である工場ではパブリックまたはプライベートな5Gネットワークが使われ、これにロボットや、作業員が使用するタブレット/VRゴーグルが接続されます。デバイス側には、我々のリアルタイムOS「VxWorks」が使われ、これとvRAN、エッジクラウドが1つのシステムとして動作します。
Wind River Studioは単にvRANを展開するだけのソリューションではありません。エッジアプリケーションも含めて、開発、デプロイメント、運用まで含めた機能を提供することで、このシステム全体を下支えします。
加えて、ウインドリバーは自動車業界や製造、医療業界などに数千を超える顧客を抱えており、通信業界にも精通しているため、“思考回路”が異なる両者の橋渡しの役割を果たすこともできます。
中田 日本国内でもすでに、お客様からご要望を受けて新サービスの創出支援をしたケースが出てきています。
―― 人材の採用・拡充と体制強化に注力しているというお話でしたが、ウインドリバーで働くことは、通信事業者の変革だけでなく、より幅広い分野で活躍できるということですね。
中田 ウインドリバーは1981年の設立後、リアルタイムOSによって組み込みシステムの世界を大きく変革してきました。そして今また、組み込みの世界と通信業界にクラウド技術を投入して世の中を動かそうとしています。その一員として働くことは、技術者の方々にとって大きな魅力として感じられるのではないでしょうか。
ミラー マシンエコノミーによる世界の大変革は、今後数年の間に実現されるでしょう。当社の仕事は、例えばAmazonでクリックするとドローンがすぐさま配達してくれるような世界を実現したり、航空宇宙業界や自動車業界の変革に直接携わるものです。クラウド技術はもとより、それら産業界の最先端をも経験できるという意味で、非常に魅力的な仕事ができるはずです。最新の領域で挑戦してみたい人は、ウインドリバーで一緒に未来のテレコムシステムを実現しましょう。