プラントをはじめ、空港や駅、工場などの施設には、人が立ち入ると危険な区域が複数存在する。そのような危険区域に人が立ち入らないよう、導入が進んでいるのが監視カメラやセンサーなどを活用した侵入検知の仕組みだ。
だが、これまでのセンサーシステムは雨や雪、強風などの影響で誤検知し、不要なアラートを発することも珍しくなかった。また、監視カメラによる侵入検知についても、従来型の画像認識では、草木の揺れなどで頻繁に誤検知が発生することに頭を悩ませていた人も少なくないだろう。
そんな中、昨今注目を集めているのが、AIを活用した画像認識技術だ。だが実は、標準的なAIでは、「立っている人は検知できるが、フェンスを乗り越えようとしているなど、一般的ではない人物の姿勢に関しては検知することが難しかったのです」と日立国際電気 プロダクト本部 プロダクト部 担当部長の上野克将氏は指摘する。
人物の姿勢だけではない。従来の検知システムでは、霞がかったり、夜間になると見逃しも発生していたという。