ニュース

JR西とソフトバンクが自動・隊列走行バス輸送の実証、2020年代半ばの実用化へ

文◎坪田弘樹(編集部) 2021.09.28

  • Teitter
  • facebook
  • 印刷

JR西日本とソフトバンクが、自動運転・隊列走行BRT(バス高速輸送システム)の実証実験を2021年10月から始める。地域交通を支える次世代モビリティサービスの実用化に向けて、滋賀県に専用テストコースを整備。2020年代半ばの社会実装を目指す。


路面電車や路線バスに代わる新たな交通システムとして期待される「バス高速輸送システム(BRT)」。JR西日本とソフトバンクが、その実用化に向けた取り組みを本格化させる。

両社は2021年9月27日に記者説明会を開催し、自動運転および隊列走行技術を活用したBRTの実証実験計画を発表した。滋賀県野洲市に専用テストコースを準備し、2021年10月から実証実験を開始する。JR西日本 鉄道本部 理事 イノベーション本部長の久保田修司氏は、「2020年代半ばの社会実装を目指す」と話した。

JR西日本 鉄道本部 理事 イノベーション本部長の久保田修司氏
JR西日本 鉄道本部 理事 イノベーション本部長の久保田修司氏


BRTは公道ではなく「専用道」を使う高速輸送システムであり、その意味で線路を走る鉄道に近い。一般車両や歩行者、自転車等が基本的に立ち入らない環境で運行できる利点を活かして、自動運転・隊列走行を早期に実現しようというのが両社の狙いだ。

ソフトバンク 執行役員 法人事業統括付(広域営業担当)兼 鉄道・公共事業推進本部長の清水繁宏氏は、「時速60kmでの営業運転の実現を目指す。世界でもまだ例がない」取り組みだと強調した。


実現を目指すBRTのイメージ
実現を目指すBRTのイメージ

最大4台を自由自在に組み合わせ
具体的なサービスイメージだが、大型バス、小型バス、連接バスの3種類の自動運転車両を用いて、これらを組み合わせた輸送システムを実現する。先頭車両は、異常発生時の対応や運行管理等を担うスタッフが乗ることを想定している。

また、車種が異なる自動運転車両が合流・分裂したり、一般道を走る車両と組み合わせたりして隊列を構成し、需要に応じた柔軟な輸送能力を提供するようなサービスを目指しているという。

「最大4台を自由に組み合わせる。例えば、専用道から自動運転でスタートし、支線で小型バスと合流して隊列走行で運行する。あるいは、途中で先頭車両だけ隊列を解除して普通のバスとして一般道に乗り入れ、2列めを先頭として隊列走行する」(清水氏)といった、様々な運行形態が可能なシステムの開発・実証を進める。

実証実験で確認する自動運転技術
実証実験で確認する自動運転技術


両社で実現を目指すBRTについて、JR西の久保田氏は次のようなポイントを挙げた。

1つは「人にやさしく使いやすいBRT」。自動運転・隊列走行モード以外の「他の交通モードとの連携」が可能な運行システムを目指す。「既存の道路等との接続が容易で、路線バス等との乗り継ぎもスムーズになる」とした。

「街づくりとの連携」も目指す。駅やターミナルを結節点として、複数の交通インフラを接続。「家の近くから(有人運転の)小型バスに乗り、そのまま隊列走行に合流する。ドア・ツー・ドアに近い利便性を提供していきたい」という。

もう1つが「持続可能性」である。隊列走行が可能になれば、最大で一度に500人程度の輸送が可能になる見込みで、人手不足に悩む運転手の確保も容易になる。加えて、「鉄道に比べるとシンプルな設備・構造で、保守作業も含めてコストのメリットが高い」と同氏。自治体や地域事業者とともに、社会実装に向けた取り組みを進めていく考えだ。

 

続きのページは「business network.jp」の会員の方のみに閲覧していただけます。ぜひ無料登録してご覧ください。また、すでに会員登録されている方はログインしてください。

  • Teitter
  • facebook
  • 印刷

スペシャルトピックスPR

kozo2107
apresia2107
mixi2107

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】次世代Wi-Fi特別講義
<11be>「Wi-Fi 7(仮称)」は意欲的 <11ay>100Gbpsの60GHz帯無線
<11az>誤差1m以内で位置推定 <11bf>侵入者も転倒も無線で検知
<11ba>新発想で超低消費電力 <Wi-Fi 6E>“最後のフロンティア”で飛躍
<Wi-Fi QoS Management>リアルタイム通信を優先制御

インタビュー東京工業大学 阪口啓教授 「ミリ波5Gの課題に効果歴然 超スマート社会は「事業」段階」【ソリューション特集】ゼロトラストの正しいつくり方/コロナが迫った「電話のDX」 ほか

>>詳しい目次を見る

スペシャルトピックス

サードパーティ製光トランシーバーのはじめ方サードパーティ製光トランシーバーのはじめ方 

ブロードバンドタワー水落氏がサードパーティオプティクスの要点解説

WhatsUp Gold 2021確実にWindows環境のログを取得! 

ログ監視ツール「WhatsUp Gold」がさらにパワーアップ。ログ管理の課題を解決する新機能が多数追加!

ゼットスケーラーゼロトラスト実現の現実策とは?

どのようなリソース・手順を用いればいいのか? 無償ワークショップで自社の道筋整理を

チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ中堅中小にちょうどいいゼロトラスト

中堅中小企業にも現実的なゼロトラスト移行ソリューションをチェック・ポイントが提供する。

プロディライト電話環境のDXを実現する!
岩崎通信機のオンプレPBXとも連携

出社せずに会社宛ての電話を受けられるクラウドPBX「INNOVERA」

CyCraft AIRなぜ、AI主導型EDRなら短期解決?
インシデント対応の4つのポイント

ごく普通の企業でもAI主導型EDRならサイバー攻撃対策の自動化が可能だ。

エイチ・シー・ネットワークス月1200円から目指すゼロトラスト
ソフトSIM+SWGで全通信を制御

導入の複雑さやコスト面から足踏みしている企業の悩みを解決

IIJグローバルソリューションズDXの鍵はXDRと戦略立案にあり!

デジタル・ガバナンスの整備~アドバイザリーまでを、IIJグローバルソリューションズが支援!

シスコシステムズ通信事業者のデータセンター運用を「直感的」に!

解決策までリアルタイム提示するCisco Nexus Dashboard

ネッツワイヤレスIoT回線の最適解「ネッツワイヤレス」 多要素認証でテレワークも

「現場改革」のための法人向けモバイル回線サービス!

Keysight World 2021ドコモが語るオープンRAN普及戦略
キーサイトが10/12からイベント

6Gに向けた最新技術トレンドがテーマ!(事前登録制、参加費無料)

Splunk Services JapanSplunkで真のゼロトラスト SIEMとSOARをストーリー仕立てで

ゼロトラストの実現に必要な統合管理/分析プラットフォームを提供!

Fortinetゼロトラストで変わる常識
VPNの課題を解決するZTNAとは?

ゼロトラスト原則に基づいたリモートアクセス「ZTNA」を徹底解説!

インテル多彩なXPU製品・ソリューションで
5Gの仮想化を支えるインテル

CPUに加え、FPGA、GPU、eASICなどで5G RANの仮想化に対応!

シスコシステムズネットワーク自動化の4つの原則とは?

オートメーションを通して「人に優しい」通信インフラを実現するシスコの構想

「ところざわサクラタウン」に100Gの広帯域LANを低コストに構築KADOKAWAは大規模複合施設の
100G化をどう実現したのか

「ところざわサクラタウン」に100Gの広帯域LANを低コストに構築

TP-LinkWi-Fi 6や10Gを低価格で導入
無料SDNでネットワークの管理も

中堅中小企業のDXに必要なコストパフォーマンスを実現!

マイクロフォーカス通信キャリアの運用自動化、その鍵を握るオーケストレーションとは?

思うように成果が出ない…。ならば、プロセス全体に踏み込むべきだ

エヌビディアMWC 2021で語られた
「AI-on-5G」がもたらす価値

5GにAIを組み合わせ、高度なAIエッジ処理をシンプルに実現!

アレイ・ネットワークスIoTネットワークまで標的が拡大
ランサムDDoS攻撃の対策方法

アレイ・ネットワークスのASFシリーズで自力防衛を!

VIAVIソリューションズ5GをRANからコアまで徹底検査
オールインワンのローカル5G測定器も

E2Eのテストソリューションを提供するVIAVIソリューションズ

ウインドリバーなぜ、5G vRANにウインドリバーを採用したのか?

ベライゾンとボーダフォンが選んだ「Wind River Studio」

アイティフォーAI型EDRが侵入“後”の対応を
高速・低コストに

数週間かかる「フォレンジック」が最短3時間!

東陽テクニカあらゆる400ギガネットワーク環境をテスト

BGPの負荷試験等幅広いプロトコルテストに対応!

ネットスカウトシステムズネットスカウトシステムズが指南!
DDoS攻撃の効果的な防御方法とは

世界的に急増するDDoS攻撃。被害を最小限に食い止める方法を解説する

インテル「5G・6Gでキャリアとともにイノベーションを起こす」インテル堀田氏

ワイヤレスジャパン2021での基調講演を徹底レポート!

NVIDIA AI DAYSエヌビディア・ドコモ・富士通が
見据える「5G RANの将来」

AI時代に起こる5G RANの進化についてキーパーソンたちが語った。

NVIDIA AI DAYSソフトバンク、ドコモの5G・MECを支える技術とは

「AI-on-5G」の実現に向けて取り組むソフトバンクとNTTドコモ。

ホワイトペーパー
ローカル5G情報局

アクセスランキング

tc202012

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2020 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます
当ウェブサイトはCookieを使用しています。閲覧を続ける場合、プライバシーポリシーに同意したことになります。