LTE-Xが開発した、プライベートLTEを仮想的に実現する技術「LTE over IP」――。Wi-FiやイーサネットなどのIPネットワーク上で、LTEならではの特徴であるSIMによる端末認証や高セキュリティ、QoSなどが利用できる。
LTE-Xのブースでは、このLTE over IPを活用した2つのソリューションがフィーチャーされていた。
LTE over IP技術の概要
まずはユニアデックスの「Wrap」だ。
「ノートPCをパカッと開いた瞬間、そこは社内LAN。セキュアなリモートアクセスを簡単に実現できる」。ユニアデックスの説明員は、Wrapのメリットをこう強調した。
Wrapは、プライベートLTEを用いたセキュアアクセスサービスだ。Windows、Linux、iOS、Androidデバイスに、ソフトウェアエージェントをインストールするだけで利用可能。LTEの暗号化技術と認証技術により、閉域SIMと同様のセキュリティで通信できるという。
また、端末単位での経路制御機能、UTMなどのネットワークセキュリティ機能などをクラウド上で併せて提供。柔軟な管理が行えるのも特色だ。
働き方改革でニーズが高まるリモートアクセス用途に加えて、IoT、スマートシティなど向けで活躍するという。ソフトウェアエージェントのインストールが難しいIoTデバイスについても、ゲートウェイを介すことでLTE over IPのメリットを簡単に享受できる。
もう1つは、VAIOのPC向けリモートアクセスソリューション「VAIO Secure SIM」だ。同社のLTE搭載法人向けPC「VAIO ProPA / VAIO Pro PG / VAIO Pro PF / VAIO Pro PK」が対応する。
LTE over IP技術を活用することにより、PCを開くだけで、安全かつ快適に企業ネットワークや各種クラウドにアクセス可能。インターネットVPNと閉域SIMの“いいとこどり”のサービスだという。