企業ネットワーク最前線

ビジネスの明日を動かすICTトレンド

日本の学校教育における「情報化」

文◎西俊明(ライトサポートアンドコミュニケーション) 2018.05.08

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

今回のテーマは、「教育と情報化」です。なかでも日本の初等中等教育、特に小学校の現場で求められている情報化にフォーカスしたいと思います。

 
現在、我が国の国際競争力の低下が懸念されています。いくつかデータを確認してみましょう。

OECD(経済協力開発機構)のデータによると、2016年の日本の1人当たり労働生産性(就業者1人当たり付加価値)は、8万1777ドルであり、OECD加盟35カ国中21位でした。先進7カ国中では最低となっています。アメリカと比較すると3分の2程度の水準です。

また、イギリスの教育専門誌『タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)』が集計する「世界大学ランキング」の最新版(2018年版)によると、100位以内に入った日本の大学は2校のみ。46位の東京大学(昨年39位)と74位の京都大学(昨年91位)だけとなります。

同じくTHEによる「アジア大学ランキング」では、2015年まで東京大学が3年連続で1位でしたが、2016年には東京大学は7位に後退し、首位はシンガポール国立大学となりました。

このように、産業・高等教育のいずれにおいても、「国際競争力が相対的に低い」という実態があります。

こうした状況に対し、「小中高などの初等・中等教育がどうあるべきか」という議論が高まるのは必然でしょう。

実際、第2次安倍内閣成立後の2013年より首相の諮問機関として教育再生実行会議が設置され、政治主導で次々と教育改革が進んでいます。

実行会議で検討されたことは、しかるべき手続きを経て現場教育に反映されますが、その中でも特に、2020年から実施される次期学習指導要領が1つのターニングポイントとなります。

学習指導要領とは?学習指導要領とは、10年に一度改訂される教育課程の基準です。この学習指導要領によって教科書が作られ、日本中の学校で授業が実施されます。

ある研究者は「学習指導要領は国民形成の教科書である」と表現しましたが、それほど重要なものです。

最新の学習指導要領は2017年に策定され、2020年から順次、小中高等学校や特別支援学校で実施されます。

国の教育改革で検討された内容は、原則として新学習指導要領として展開する、という流れとなります。

「ゆとり教育」と「脱ゆとり教育」学習指導要領についてあまりご存知ない方でも、「ゆとり教育」という言葉を聞いたことはあるでしょう。

「ゆとり教育」「脱ゆとり」などの言葉が国民的な議論を呼んだり、あるいは、該当する世代の人々を揶揄する言葉として使われていることは、どなたもご存知だと思います。

いわゆる「ゆとり教育」とは、1980年度施行の学習指導要領に沿った学校教育(カリキュラム)から始まりました。このカリキュラムは、1970年代までの「詰め込み教育」を是正し、思考力を鍛えるために「ゆとりある学校」を目指して作られたものです。

この年の学習指導要領から授業時間が削減され、この傾向は1992年度、2002年度の学習指導要領にも受け継がれました。

特に、「生きる力」を重視するとされた2002年度からの学習指導要領では、小中学校の学習内容を3割削減、完全学校週5日制の導入などもあり、この学習指導要領を、狭義の「ゆとり教育」とする考え方もあります。

1980年代以降、常に賛否両論だった「ゆとり教育」ですが、2000年以降、大きな批判を浴びることとなります。その契機となったのは、OECD実施の生徒の学習到達度調査(PISA)などの国際学力テストで順位を落としたことです。

こうした経緯により、2011年から施行された新学習指導要領では、これまでの流れに反し、授業時間の増加が盛り込まれました。このことをマスコミが「脱ゆとり教育」と呼ぶようになったのです。

以上が、国民的な議論にもなった「ゆとり教育/脱ゆとり教育」についての経緯となります。
続きのページは「business network.jp」の会員の方のみに閲覧していただけます。ぜひ無料登録してご覧ください。また、すでに会員登録されている方はログインしてください。

著者プロフィール

西俊明(にし・としあき)

慶應義塾大学文学部卒業。合同会社ライトサポートアンドコミュニケーション代表社員/CEO。富士通株式会社で17年間にわたり、営業、マーケティング業務に従事。2008年、経済産業大臣登録・中小企業診断士として独立し、2010年、合同会社ライトサポートアンドコミュニケーション設立。専門分野は営業・マーケティング・IT。Webマーケティングやソーシャルメディア活用のテーマを中心に、8年間で200社以上の企業や個人事業主のマーケティングのコンサルを実施、180回以上のセミナー登壇実績をもつ。著書に『あたらしいWebマーケティングの教科書』『ITパスポート最速合格術』『高度試験共通試験によくでる午前問題集』(技術評論社)、『絶対合格 応用情報技術者』(マイナビ)、『やさしい基本情報技術者問題集』『やさしい応用情報技術者問題集』(ソフトバンククリエイティブ)、『問題解決に役立つ生産管理』『問題解決に役だつ品質管理』(誠文堂新光社)などがある。

スペシャルトピックスPR

paloalto2101
hc2101
psi2101

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】キャリアネットワークの新世界へ

<Part1>オープンRANは第二幕へ! <Part2>楽天、完全仮想化の裏側 <Part3>5Gで広がる基地局共用 <Part4>NWスライスは4面で開始!? <Part5>MECを地域の成長基盤に <Part6>ホワイトボックスが網全域へ <Part7>基地局に省エネ技術を集中

インタビューNTTドコモ 常務執行役員(CTO) R&Dイノベーション本部長 谷直樹氏「O-RANが海外事業の新・入口に。サイバー・フィジカル融合を進化」 【ソリューション特集】ローカル5G支援サービス 【技術&トレンド】Beyond 5Gの戦略的展開/信号機活用で加速する5Gエリア化 ほか

>>詳しい目次を見る

スペシャルトピックス

日立国際電気ローカル5Gに無線・映像のDNA!
エッジで映像処理するAIカメラ

日立国際電気がローカル5Gの構築から保守運用までサポート!

NTTコミュニケーションズ高品質ローカル5GでDXを強力支援
運用、データ活用もワンストップ!

NTTコミュニケーションズのローカル5Gソリューションの特徴とは?

OKIローカル5GとAIエッジがDXに導く
OKIの技術力/パートナーをフル活用

ローカル5Gの導入から運用、マイグレーションまで全方位で支援する。

ローカル5Gを牽引する純国産検証機
スマート工場に特化し低価格を実現

エイビットのSA構成を採用した日本初の4.7GHz帯ローカル5G検証機

マイクロフォーカスキャリアの運用現場を知り尽くした
マイクロフォーカスが語る現状と未来

5G時代、大きな変化を迫られる通信事業者。課題をどう解決すべきか?

VMware SASE脱プロキシもVMware SASEで簡単

クラウドから1画面でネットワークとセキュリティ管理、そしてゼロトラスト実現へ

アンリツローカル5Gのサービス品質を支えるアンリツの測定器

シミュレータやエリアスキャナをコアにローカル5Gに必要な製品を用意

SerivceNow5G/IoT時代、通信キャリアに必要な新たなサービス提供とは?

新たなサービス創出に必要なモデルとは何だろうか。

ヴイエムウェアVMwareの次世代脅威対策とは?
データセンター内もゼロトラスト

ハイパーバイザーにFWやIDS/IPSを分散配置し、East-West通信も防御

マクニカホワイトボックスも非純正トランシーバーも無料で触れるラボが誕生

「オープンネットワーキングやりたい」なら集まれ!

ソネット「圧倒的な」コスパのWi-Fi
ライセンス費用無しなのに管理も簡単

だから今、企業向けWi-Fi市場でシェア急拡大中のUbiquiti!

ヤマハハイブリッド型ワークスタイルを
ヤマハのAPが快適に

クラウド型管理サービスで、強靭な無線LANを少ない運用負荷で!

ヤマハリモート会議に対応した
無線LANのアップグレード

新しい働き方には、一段ベースアップした無線も不可欠だ!

NECプラットフォームズ無料クラウドからネットワーク管理

管理負荷の増大なしで、自宅やサテライトオフィスにも高速・安定したネットワーク環境を!

ジュニパーネットワークス「遅い・切れる」を自動で解決!
企業が導入すべきNWソリューション

ハイブリッドワーク時代の企業ネットワークはAIで最適化

アライドテレシス無線LAN×IoTのスマートオフィス

アライドテレシスの京橋イノベーションセンター。無線LANで最先端のスマートオフィスを実現している。

ハイテクインター電話回線があればWi-Fi 6!
工事不要で安価に900Mbps実現

光回線が敷設できない場所でも高速通信を諦める必要はない!

ネットギアジャパントライバンドメッシュWi-Fi

広エリアへ高速・安全・シームレスな無線を手軽に構築!ネットギアの中小企業向けメッシュWi-Fi

ラックなぜラックはオープンネットワーキングと自動化へ踏み出せたのか?

キュムラス+メラノックスでハード/ソフトを分離!

NTTコミュニケーションズ企業の現状を踏まえた
ゼロトラスト環境を実現

NTT Comの「SASEソリューション」は課題を一挙に解決する。

IIJグローバルソリューションズSASEを導入しながら
通信速度を20倍に!

Cato Cloudがグローバル企業のビジネスを加速させる。

ゼンハイザージャパンWeb会議の音声を明瞭に届ける!
独自機能で話者を自動追尾

Web会議のニューノーマルとして注目の天井常設シーリングマイク!

エヌビディアGPUとDPUで飛躍する5G

エヌビディアが、5Gネットワークの展開を大きく加速させる2つのソリューションを発表した

ゼットスケーラークラウドネイティブなSASEで
レガシーなIT環境から脱却

新しい働き方へ、セキュリティとネットワークを着実に変革できる。

パロアルトネットワークス再びの緊急事態宣言! 今度のテレワークはSASEを活用せよ!

パロアルトの「Prisma Access」でセキュリティの課題解決。

エイチ・シー・ネットワークス株式会社真のゼロトラストアクセスを実現
「他製品連携」で効率的にSASEを

既存環境を大きく変えることなく移行できる次世代セキュアアクセス!

PSI/パイオリンク日本よ、攻勢の防御策を持つべし PSIが見つけたセキュリティスイッチ

日本の商社と韓国セキュリティベンダーが出会い生まれたシナジーとは

ベンキューこれからは「PCレスWeb会議」
会議室をスマート化せよ!

Android 6.0を搭載した“スマートな”プロジェクター「EW800ST」

ジュニパーネットワークスジュニパーが解説する
「SD-WAN導入のポイント」

ますます注目のSD-WAN。自社にとって最適なSD-WANは何だろうか?

ジュニパーネットワークスこれからのネットワーク運用に
なぜAIが必要なのか

ジュニパーがイベント開催!主要テーマの1つがAIによる運用自動化だ。

エヌビディアエヌビディアが目指すネットワークの未来像

メラノックスとキュムラスを買収し、NW事業を強化した狙いとは?

マクニカ“非純正”光トランシーバーを
朝日ネットが選んだ2つの理由

トランシーバーは純正品を使うという“常識”は、もはや過去のもの。

ホワイトペーパー
ネットワーク解放宣言
ローカル5G情報局

アクセスランキング

tc202012

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2020 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます