企業ネットワーク最前線

LPWAで地域活性化に挑む藤枝市――市街地をまるごとIoTの実験場に

文◎藤井宏治(IT通信ジャーナリスト) 2018.01.24

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藤枝市役所内に設置されている
LoRaWANゲートウェイ

日本で初めて市内全域をカバーするLoRaWAN網を構築して行うIoTサービスの実証実験が、藤枝市で始まった。全国から16の企業が参加、地元の企業などと連携しIoTビジネスの創出に挑む。

 
静岡県中部に位置する藤枝市の小学校で、10月16日からLPWA(LoRaWAN)を活用した「小1児童登下校お知らせサービス」の実証実験が始まった。

藤枝市は、ソフトバンクと共同で、市内全域をカバーするLoRaWANのネットワークを整備、8月からIoTサービス事業者などが実証実験を行えるフィールドとして提供している。

登下校お知らせサービスは、このネットワークを用いて藤枝市が自ら実施する実証実験の第1弾。GPS内蔵のトラッカーデバイスを児童に持たせ、保護者がスマートフォンで登下校の状況や位置を把握できるようにする「児童の見守りサービス」だ。

GPSトラッカーに搭載された加速度センサーが、子供が移動していることを感知すると、位置情報をLoRaWAN網経由でクラウドに送信し、保護者はスマートフォンのブラウザで子供の位置を確認できる。緊急時などに児童がデバイスのボタンを押すことで、保護者に現在位置をメールで知らせる機能も提供されている。

GPSトラッカーにはBluetooth Low Energy(BLE)モジュールも搭載されており、BLEゲートウェイが設置された学校の昇降口を通過すると、メールで保護者に通知が届き、「登下校」の状況を把握できる。省電力性に優れるLoRaWANとBLEを用いることで、携帯電話を用いた見守りサービスで課題となる充電の手間を省き、小型化を図った(図表1)。端末とアプリの開発は、ソフトバンクが担当した。

 

図表1 「登下校お知らせサービス」実証実験
図表1 「登下校お知らせサービス」実証実験


10月16日に利用が始まったのはモデル校となった市立青島小学校だ。1年生のうち、保護者が利用を希望した90名弱(全体の半数)が、GPSトラッカーをランドセルなどに付けて登校している。

藤枝市でLPWA実証実験を担当する企画創生部 ICT推進室 ICT推進係長の齋藤栄一郎氏(右)と主任主事の森下達也氏(左)
藤枝市でLPWA実証実験を担当する
企画創生部 ICT推進室 ICT推進係長の齋藤栄一郎氏(右)と
主任主事の森下達也氏(左)




藤枝市で実証実験を担当するICT推進室の齋藤栄一郎係長は、「実験で市として何ができるかを議論する中で、『児童見守り』のアイデアが出てきた。保護者からは子供の様子が分かるので安心できるなど、概ね良い評価をいただいている」と語る。来年1月からは対象を市内の全小学校17校に拡大、2018年末まで1年間実験を行い、サービス性やネットワークのパフォーマンスなどを検証する。
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