キーパーソンが語る

A10のセキュリティ戦略は何が違う?――参入1年で全売上の10%に達する急成長

構成◎太田智晴(編集部) 2016.07.01

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ADCベンダー各社がこぞってセキュリティ市場に攻勢をかけている。なかでも目立つのが、セキュリティ専用製品を次々投入しているA10ネットワークスだ。同社CEOのリー・チェン氏らに話を聞いた。

 

――ADC(アプリケーションデリバリコントローラ)ベンダーとして知られていますが、最近はセキュリティ製品にも注力していますね。

チェン 2012年以降、セキュリティを大変重視しており、ADCのセキュリティ機能を増やすと共に、セキュリティ専用の製品も投入しています。

当社にとって初のセキュリティ専用の製品は、DDoS攻撃対策アプライアンスの「Thunder TPS」です。2014年に発売しましたが、それからわずか1年、2015年には全売上の10%を占めるまでTPSは伸びました。日本だけを見ると、TPSが全売上に占める割合は20%を超えています。

――セキュリティ市場への参入は、うまく行っているようですね。

チェン セキュリティ市場の良いところは、独占的なプレイヤーが存在しない点です。どのベンダーの市場シェアも20%を切っています。しかも、セキュリティ市場の規模は大きいですから、数%のシェアを獲得できただけでも、非常に大きな売上を得ることができます。

――DDoS攻撃対策のTPSは、競合他社のシェアを奪う形で売上を伸ばしているのですか。

チェン DDoS攻撃対策ソリューション市場は今後5年間、毎年17%の成長を遂げると予測されています。これに対して、TPSの昨年の成長率は100%でした。市場全体の成長率を大きく上回っているわけですから、他社のシェアも奪いながら成長していることになります。

A10ネットワークス
米A10ネットワークス創業者兼CEOのリー・チェン氏(右)と、同社日本法人でビジネス開発本部本部長兼エバンジェリストを務める高木真吾氏

統合型ファイアウォールも投入――今年に入り、DDoS攻撃対策以外のセキュリティ製品も相次いで投入しています。まずは今年3月に日本での提供を開始した「Thunder CFW(Convergent Firewall)」です。

チェン 実はCFWは、日本のユーザーからの要望で生まれた製品です。A10のすべての製品はACOSという共通の独自OSを搭載しているのですが、「ACOSは本当に素晴らしい。だからファイアウォールも作ってほしい」と言われたのです。

高木 CFWを一言で説明すると、複数のセキュリティ機能を1パッケージで提供する統合型ファイアウォールとなります。

ADCやCGN(キャリアグレードNAT)、SSL可視化の機能に加えて、レイヤ4のステートフル・インスペクション型ファイアウォールとレイヤ7のアプリケーションレベルゲートウェイの機能をまとめて提供できます。

ADCとファイアウォールが非常にタイトに統合されているため、例えば従来必要だったファイアウォール用のスイッチが不要になるなど、ネットワークの構成や運用もシンプルにできます。

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