「SaaSのレスポンスを20倍以上に高速化する方法」――アカマイとリバーベッドが共同開発

「久々の大きな発表になる」。アカマイとリバーベッドテクノロジーが、Office 365やGoogle Apps、SalesforceといったSaaSのパフォーマンスを向上させるソリューションを共同開発した。

2012年3月22日、CDNプロバイダーのアカマイ・テクノロジーズとWAN最適化アプライアンスベンダーのリバーベッドテクノロジーが共同記者会見を開催。SaaSのパフォーマンスを向上させる新サービス「Steelhead Cloud Accelerator」を同日から提供開始すると発表した。インターネット越しで利用するSaaSに対しても、WAN最適化技術を適用できるようになる。

アカマイ・テクノロジーズ 職務執行者会長 小俣修一氏 米アカマイ・テクノロジーズ ennta-puraizu /
アカマイ・テクノロジーズ 職務執行者会長 小俣修一氏

米アカマイ・テクノロジーズ エンタープライズ・クラウド事業部門担当 上級副社長兼ジェネラルマネージャ ウィリー・M・テハダ氏

リバーベッドテクノロジー アジアパシフィック/ジャパンチャネル担当シニアディレクター スティーブ・ディクソン氏

SaaS採用企業が直面する課題を解決

SaaSの普及が加速しているが、米アカマイの上級副社長兼ジェネラルマネージャのウィリー・M・テハダ氏によると、SaaS採用企業は次の課題に直面しているという。「どこにアプリケーションを置くのかを企業はコントロールできなくなる。アプリケーションは北米にあるかもしれないし、欧州にあるかもしれない。その結果、起こるのは遅延などのパフォーマンスの問題だ」

国内の自社データセンターにアプリケーションを置くのと比べ、海外データセンターを利用するSaaSの場合、物理的な通信距離は当然長くなる。必然的に遅延も大きくなり、アプリケーションのパフォーマンスも低下せざるを得ないというわけだ。

「こうしたクラウドの実態は、なかなか伝わっていないのではないか。しかし、実際にSaaSの利用を開始された企業からは、具体的な声が我々のもとに届いている」(アカマイ日本法人で職務執行者会長を務める小俣修一氏)。

そこでアカマイとリバーベッドの両社がその解決策として共同開発したのが、このSteelhead Cloud Acceleratorとなる。

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