コベルコ建機とNECは2021年11月30日、建設現場のより働きやすい作業環境の実現に向けて、現場作業の遠隔化・建設現場の自律化を目指し、建設機械の遠隔操作の普及に向けた技術開発協定を締結したと発表した。
コベルコ建機が推進する建設現場のテレワークシステム「K-DIVE CONCEPT」と、NECが提供する「重機遠隔操縦サービス」を相互連携する。K-DIVE CONCEPTは、建設機械の遠隔操作とクラウドマッチングシステムを融合させることで、特定の人・場所・時間などの制約を受けずに建設現場での施工が可能となる「建設現場のテレワーク化」を目指したものだ。
NECの重機遠隔操縦サービスは、建設現場にWi-Fiやローカル5Gなどの無線ネットワークを構築し、現場のカメラ映像を遠隔地にいる操縦者がリアルタイムに確認しながら重機を操縦できるようにする。通信の実効伝送量を予測し、伝送量に見合う安定した映像伝送と操作を可能とする、同社の「適応遠隔制御技術」を活用している。
実証実験のイメージ図
両社は本協定に基づく取り組みの第1弾として、コベルコ建機五日市工場（広島）に設置したK-DIVE CONCEPTのコックピットと、NEC我孫子事業場（千葉）の実証フィールドにある油圧ショベルを、NECの重機遠隔操縦サービスを用いて接続し、安定した映像配信とスムーズな作業操作が可能か検証する実証実験を実施した。
結果として、両社のシステムを連携した場合でも、お互いのシステムの性能（通信状況、作業性等）を損なうことなく遠隔操作が可能であることを実証し、より多くのお客様に遠隔操作が可能な環境の提供に向けて大きく前進したとしている。
