楽天、独1&1の欧州初完全仮想化モバイルネットワーク構築を支援

楽天グループと独1&1は2021年8月4日、ドイツにおける第4のモバイルネットワーク構築について長期的なパートナーシップを締結することに合意したと発表した。両社は、Open RAN技術に基づく欧州初となる完全仮想化モバイルネットワークを構築する。

楽天は、1&1の既存ネットワーク機器の構築を引き継ぎ、同社のモバイルネットワークのパフォーマンス向上を図る。ネットワーク構築においては、無線アクセスネットワーク、コアネットワーク、クラウド、オペレーションに関する様々なソリューションで構成される「RCP」のスタックと、パートナー企業のエコシステムを活用。また、1&1のネットワーク運用を自動化するために専用に開発したオーケストレーションソフトウェアも提供する。

Open RANでは、従来のネットワークアーキテクチャとは対照的に、ソフトウェアとハードウェアを一貫して分離するアプローチを取る。「COTS」ハードウェアと呼ばれる商用の汎用コンピューターを使用することで、多様なソフトウェアや無線装置のサプライヤーを組み合わせることが可能。占有的なテレコムサプライヤーに対し、1&1社高い独立性を確保することができるという。

すべてのネットワーク機能はクラウド上にあり、ソフトウェアとして稼働する。これにより、基地局の複雑な改修やメンテナンスに代わり、ソフトウェアアップデートにより効率的かつコスト効率高く作業を行うことができるとしている。

コアネットワークでは4つの中央データセンターを設置する計画。中央データセンターは、ドイツ国内にある数百の分散型データセンターと接続され、数千の基地局が光ファイバーを通じて接続される。データセンターと光ファイバーは、1&1の姉妹会社である1&1 ヴェルサテルが提供する。

1&1は、モバイルネットワークに関する工事を同社の翌四半期より開始する予定だ。

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