新型コロナの感染拡大後、この1年でオンライン会議が急速に普及した。働き方、コミュニケーションのあり方そのものを見直す契機ともなったが、一方、オンライン会議が当たり前になったことで新たな課題も見えてきている。「会議をする場所がない」「情報漏洩のリスクが増大する」などだ。
声が大きくなって周囲に迷惑をかけるのではないか、個人・会社名など業務情報が漏れるのではないかといった心配は、カフェや公共スペースでリモートワークをする際に常につきまとう。たとえオフィス内であっても、周囲をはばかって、自席やオープンスペースでオンライン会議をするのを躊躇う人は少なくないはずだ。
プラザクリエイトとZVC Japanが共同企画した「One-Bo」
プラザクリエイトがZoom日本法人のZVC Japanと共同企画し、2021年1月26日に販売を開始した「One-Bo(ワンボ)」は、オンライン会議の普及を妨げるそうした課題の解消を目的としたものだ。
形状・外観は“電話ボックス”を彷彿とさせるもので、内部にはテーブルと椅子、USB電源等を備える。ボタン1つで外からの視線をシャットアウトできるスマートガラスも装備(下写真)。声の漏れ聞こえも少なく、情報漏えいのリスクを抑えたプライベート空間で仕事ができる。
ボタン1押しで出入り口のガラスにスモークがかかる
プラザクリエイト 代表取締役の大島康広氏によれば、このOne-Boは「証明写真ボックス(セルフ撮影機)で培ってきたノウハウを活かして」開発したものだという。運搬・設置が簡便で、注文後最短7日で導入・設置でき、移設・撤収も迅速にできることも強みの1つに挙げた。キャリーで簡単に持ち上げることができ、女性でも移動が可能なように設計されているという。
価格は約50万円。取締役の新谷隼人氏は、同種の「他社製品の約50%に抑えた」点をアピールした。One-Boと似た製品は他社からも提供されているが、いずれも「普及に時間がかかりそうな価格設定になっていた」と指摘。低価格で導入でき、かつ移設やレイアウト変更にも対応しやすいOne-Boで“会議室ボックス”の普及にはずみをつけたい考えだ。
プラザクリエイト 代表取締役の大島康広氏(左)と、
取締役の新谷隼人氏
今回、販売を開始したのは「One-Bo 1.00」(想定販売価格:49万8000円)と「One-Bo 1.20」(54万8000円)の2モデル。高さはどちらも2095mmで、前者(1.00)は1m四方、後者(1.20)は1.2m四方となっている。
LED照明と換気ファン、スマートガラス、電源コンセント、USBを標準装備しており、オプションでスクリンプラ―等も取付可能だ。
オフィス設置をターゲットに2モデルを発売する