日常生活の様々な場面で新型コロナウイルス対策が当たり前になっている。企業においても事業継続のため、従業員を守るために対策が求められている。「オフィスや現場で、密閉・密室・密接の『3つの密』を避けるように取り組まれている企業は多い。しかし、こまめな換気と言われても適切なタイミングや長さを見極めるのは難しく、過剰な換気で冷暖房が利かなくなることもある。また、対人距離を保とうとしても無意識に近づいてしまうなど、色々なご相談をいただいていた」と話すのはマクニカネットワークス LPWA事業推進部の田嶋文乙氏だ。そこで同社はIoTを活用し、職場における新型コロナ対策をサポートする2つの見える化ソリューションを提案している。

データに基づき正確に対応可能　専用端末でプライバシーを守る1つは「CO2濃度」の見える化だ。CO2センサーによりCO2濃度を計測し、あらかじめ設定した閾値を超えると管理者へ換気のタイミングとして通知する。

もう1つは専用端末（トラッカー）を用いた「濃厚接触アラート/追跡ソリューション」だ。端末を持つ人同士が近づきすぎるとその場で警告音を発し、注意喚起する。接触回数や履歴がクラウドに集約されるため、「万一発症者が出た場合にも人の記憶などに頼らず、過去2週間分のデータに基づいて濃厚接触者をリスト化し、迅速に影響範囲が絞り込める」（田嶋氏）。厚生労働省の接触確認アプリなどと違い、企業自身でデータを管理できるうえ、従業員の私物携帯にインストールさせる必要もないためプライバシーにも配慮できる。

「濃厚接触アラート/追跡ソリューション」の管理画面のイメージ。シンプルなデザインで、アラートリストや端末別サマリーなどが一目で分かる。端末別の詳細画面も用意。データのCSVダウンロードやフィルタリング機能も備える

専用端末は仏Actility社製の2種類（写真参照）で、端末同士はBLEで、ゲートウェイとの通信にはLoRaWANを利用する。「トラッカーは新型コロナ対策向けにアップデートしたもの。警告にはブザーかLED点滅のどちらか、もしくは両方を設定できる。トラッカーの需要は以前から世界的に高まっていたが、新型コロナ対策でさらに伸びる見込みで、欧米では10万台のポテンシャルがある。日本でもこうしたユースケースは広がるだろう」（Actility アジア リージョナルセールスディレクターの松原崇氏）。

マイクロトラッカー：名刺の半分ほどのサイズで軽量薄型。バッテリーは1週間程度持続する

スマートバッジ：一般的なカードサイズの端末。バッテリー容量が大きく、2週間程度持続。また、ブザー音もこちらの方が大きい

IoTソリューションは導入が大変というイメージがあるかもしれないが、マクニカネットワークスでは「センサーからアプリケーション、ゲートウェイ、テクニカルサポートまでパッケージとして提供する。事前に当社でセットアップするので、機器が届いたその日から、①ゲートウェイをインターネット回線に接続、②専用端末の電源を入れる、③ダッシュボードにアクセスするだけで始められる」と田嶋氏は説明する。また、クラウド型だけでなくオンプレミスでの構築にも対応できる。後からLoRaWAN対応の他のセンサーも追加可能だ。

接触検知ソリューションについては既にいくつもの実証実験が進んでいる。「端末を配布した当初は警告の回数が多かったが、最近は大幅に減っており、端末を持っているだけでも意識付けに役立っていることが分かった」（同氏）。

IoTを活用し、データに基づいた新型コロナ対策、リスクマネジメントをしたい企業はぜひマクニカネットワークスに相談してほしい。

＜お問い合わせ先＞
株式会社マクニカ
LPWA事業推進部
TEL：045-470-9831
E-Mail：LPWAN-solution@macnica.co.jp
URL：https://www.macnica.co.jp/business/connectivity/manufacturers/lpwa/index.html