F5 Silverlineは、日本では2015年から提供が始まっているF5ネットワークスのクラウド型マネージドセキュリティサービスだ。これまでDDoS攻撃対策の「Silverline DDoS Protection」、WAFの「Silverline Web Application Firewall」、そしてオプションの「Silverline Threat Intelligence」の3つのサービスをラインナップしてきた。
Silverlineを活用すると、トラフィックはF5のデータセンター上に配備されたDDoS攻撃対策機能やWAF機能を経由し、「正常」と判定されたトラフィックだけが自社のWebサイトやWebアプリケーションに届く。オンプレミスでこれらセキュリティ機能を持つ必要がなく、また運用もF5に任せられるのがメリットだ。SilverlineのSOC（セキュリティオペレーションセンター）は24時間365日稼働している。
F5 Silverlineのサービスラインナップ。
今回新たに追加されたSilverline Shape Defenseについては後述する
従来、Silverlineのデータセンターは国内になく、いったん海外へ迂回する必要があり、「少なからず通信にレイテンシーが発生していた。また、海外にデータを流したくないというお客様もいた」とF5ネットワークスジャパン SE本部 部長の岡本裕治氏は説明した。そのため、国内での導入実績は今まで限られたものだったようだ。
しかし、8月5日についに日本リージョンが開設。「実績という点では、これから急ピッチで伸ばしていく」と代表執行役員社長の権田裕一氏は意気込んだ。
8月に東京リージョンがローンチした。ブルーのロゴは、SOCのロケーション
権田氏は、“ニューノーマル”への移行が進む中、「企業におけるアプリケーションの重要度はますます高まっているが、その開発スピードだったり、セキュリティをどう担保していくのか」と企業が直面する課題を指摘した。セキュリティの専門家は不足しており、そこでSOCサービスまで提供するフルマネージド型のSilverlineのニーズが一層伸びると見る。
