SOTIは2016年11月30日、エンタープライズモビリティ管理(EMM)の新製品「SOTI MobiControl 13.2」の提供を開始した。
SOTIは、カナダ・オンタリオ州に本社を置くEMMベンダー。「現在、世界中に1万7000社以上の顧客がいる。管理しているデバイスの数は数百万台。売上は前年比で46%増、従業員数も49%増と急成長している」と同日開かれた記者会見で、創設者兼CEOのカール・ロドリゲス氏は説明した。
SOTI 創設者 兼 CEOのカール・ロドリゲス氏 |
日本でも2010年から販売開始しており、今年は前年比62%増とアジア太平洋地域でも最大の成長を遂げたという。
SOTIの顧客企業の一部。日本では例えば三菱重工業もユーザーだという |
新製品のSOTI MobiControl 13.2の特徴はまず、iOSとAndroidに対応したモバイルブラウザ「SOTI surf」の提供。VPNを使わずにイントラネットで機密コンテンツを安全にブラウズできるという。
モバイルコンテンツ管理(MCM)プラットフォームの「SOTI hub」も強化した。DLP機能の強化やSharePointとの統合などが図られているという。さらにAndroid for WorkエージェントがAndroid 7.0(Nougat)をサポートした。
SOTI MobiControl 13.2の特徴 |
セイコーエプソンやサトーのIoTデバイスに採用EMMベンダーの多くは最近、スマートデバイスだけではなく、ネットワークにつながるあらゆるモノ、つまりIoT全体の管理を担おうと狙っている。SOTIもその1社で、会見ではIoTへの取り組みに関しても語られた。
IoTで価値を生み出すカギは、IoTデータをどう活用するかが握っているが、そのうえではヒト・モノ・プロセス・データ間のインターオペラビリティ(相互運用性)の確保が必要だ。そこでSOTIでは、他のソリューションとの連携のためのAPI、プログラマーでもなくてもアプリ開発できるMADP(Mobile Application Development Platform)、BI(ビジネスインテリジェンス)などの機能にも注力しているという。
すでにSOTIのソリューションをIoTで活用している国内企業も会見では紹介された。例えば自社のIoT製品の管理にSOTIを採用しているのがセイコーエプソンとサトーホールディングス。セイコーエプソンはヘッドマウントディスプレイ(HMD)、サトーはラベルプリンターの管理に使っているという。
セイコーエプソンがSOTIを選んだ理由 |
また、インターピアは、店内でVRを体験できる「VR THEATER」というサービスを全国の商業施設向けに展開しているが、それに採用しているVR端末の管理にSOTIを利用しているそうだ。