IDC Japanは2016年5月18日、国内IoT市場についてテクノロジー別の予測を発表した。ハードウェア／コネクティビティ／ソフトウェア／サービスの4つの技術グループに分類し、市場予測を行っている。
IDCでは国内IoT市場全体の規模を2015年に約6.2兆円、2020年には約13.8兆円になると予測しているが、テクノロジー別に見ると、2015年時点ではハードウェアとコネクティビティへの支出額が半分以上を占めているという。これまでは「産業機械の状態をセンシングする」「産業機械の異常を知らせる」といった単純な用途が、IoTの利用用途の中心だったためだ。
しかし今後は、ソフトウェアやサービスの割合が急増し、2020年には約6割に達する見込みだ。具体的には、IoTクラウドプラットフォームや、機器の故障予測などを実現するアナリティクスソフトウェアなどが急成長するという。
| 国内IoT市場 主要ユースケース向け支出額 技術グループ別割合推移 |
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IDC Japanの鳥巣悠太氏は、「企業の事業部門におけるIoTへの関心が急速に高まる中、ITベンダーは各産業分野におけるユーザー企業のビジネスプロセスに対する理解を深めることが喫緊の課題となりつつある。その課題を解決する上で、ITベンダーは特定の産業分野に精通するパートナーとの連携を強め、企業に対して、ソフトウェアやITサービスといったIT分野のみでなく、OT（オペレーションテクノロジー）の分野も含めて、IoTソリューションの有効な営業／提案を行うべきである」とコメントしている。
