Pepperは「集客効果」だけではない!――“スマートロボット元年”へ企業アプリ続々

すでに500社以上が導入したというヒト型ロボット「Pepper」。「単なる客寄せパンダ」と斜に構えて見ている人もいるだろうが、その機能は日々進化している。2月には、企業向けアプリストアが開設。さらに3月には、Pepperだけで接客する携帯ショップもオープンする。

「これまでは“客寄せパンダ”や“賑やかし”的なイメージだったが、今後はコスト削減や売上拡大など、企業にリアルに貢献していくことになる」

ソフトバンクは2016年1月27日、プライベートイベント「Pepper World 2016」の開催に併せて、Pepperの法人活用をテーマにした記者説明会を開いた。その席上、ソフトバンクロボティクス 代表取締役社長の冨澤文秀氏はこう話した。

昨年6月に一般販売がスタートしたPepper。10月からは法人向けモデルを月額5万5000円でレンタル提供する「Pepper for Biz」も始まり、企業での採用も拡大している。「まだほんの数カ月だが、すでに導入企業は500社を超えた。毎日毎日増えている」(ソフトバンク 代表取締役社長 兼 CEOの宮内謙氏)。

Pepperの導入企業は500社超
Pepperの導入企業は500社超

例えば金融では、みずほ銀行が「行員」としてPepperを採用して話題を呼んだが、「実はあれから全国37行に“入社”している」と宮内氏は説明。みずほ銀行の場合、Pepperが来店客に最適な金融商品をおすすめ。応対した顧客の10%以上をカウンターに送客するという実績が得られている。

全国37の銀行や信用金庫などが採用
全国37の銀行や信用金庫などが採用

このほかにも、日産自動車やネスレ日本、イオンモール、ヤマダ電機、リクルート住まいカンパニーなどの事例を紹介。「日本は生産現場のロボット化については、もともと世界に先駆けてスタートしているが、販売や接客、介護といった世界での活用もまさにスタートダッシュしたところだ」と宮内氏は述べ、「今年は企業のためのスマートロボット元年になる」とした。

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