IDC Japanは2015年10月15日、国内データセンターネットワーク機器市場予測を発表した。
これによると、イーサネットスイッチ、ADC、WAN最適化、InfiniBandからなる同市場の2014年の規模は、前年比9.4%増の836億1400万円だった。
「コンテンツ事業者のサービス提供基盤拡大」「クラウドサービスの利用拡大に合わせた増強需要」「トラフィック増加に適応した処理能力の強化」「経済状況の改善に伴う企業ITシステム向け需要拡大」の4つが、大幅成長の要因として挙げられるという。
ベンダー別では、シスコシステムズが引き続き「明確なリーダーとしての存在感」を示したほか、ブロケード コミュニケーションズ システムズ、HP、富士通、アリスタネットワークス、デルが売上を伸ばしている。
2015年以降も、国内データセンターネットワーク機器市場は順調に成長を続ける見通し。IDC Japanは、2015年の市場規模を6.5%増の890億8200万円、2014~2019年の年間平均成長率(CAGR)を4.7%と予測している。
特に、成長が著しいのはクラウド環境向けで、データセンター向けイーサネットスイッチ市場全体のCAGRが5.7%なのに対して、プライベートクラウド向けは12.7%、パブリッククラウド向けは8.5%の見込みだという。
なお、ネットワークOSとスイッチングハードウェアをアンバンドル化する「Networkdisaggregation」と呼ばれる動きに関しては、国内ではまだ限定的とのこと。超大手プレイヤーなどが決めた仕様に基づき、ODMスイッチベンダーがイーサネットスイッチを製造・提供するODMDirectスイッチのシェアは、2014年の国内データセンター向けイーサネットスイッチ市場の2%未満にとどまっている。
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