フォーティネットジャパンは2014年9月29日、ヤフー(以下、Yahoo! JAPAN)が同社のデータセンター向けファイアウォール「FortiGate-3700D」を導入したと発表した。Yahoo! JAPANのコンテンツ配信プラットフォーム(CDN)が稼働するデータセンターに採用されたという。
今回Yahoo! JAPANがフォーティネットのファイアウォールを導入したのは、CDNの強化に伴うもの。Yahoo! JAPANでは従来、関東・関西の両データセンターで40Gbpsの帯域を備えるCDNを運用していたが、トラフィックやセッション数などの増大に対応するためCDNを刷新。200Gbpsの帯域を備えるCDNを新たに構築したが、これに合わせてFortiGate-3700Dを導入した。
Yahoo! JAPANがファイアウォールの選定に際して設定した要件は、トラフィックログをロスすることなく80万cps(connections per second)を処理できるパフォーマンス。また、省スペースや低消費電力も重視したという。
FortiGate-3700Dは40GbEポート×4、10GbEポート×28を搭載。ファイアウォールスループットは最大160Gbpsで、トラフィックログをロスすることなく20万CPSを処理できる。Yahoo! JAPANでは関東・関西の両データセンターそれぞれで、4組8台のFortiGate-3700Dを組み合わせてCDNシステムを構成しているという。
ヤフー システム統括本部 サイトオペレーション本部 インフラ技術2部 ネットワークセキュリティ リーダーの吉永伸司氏は、「FortiGate-3700Dは期待通りの高いパフォーマンスを発揮してる。さらに将来的なIPv6対応の準備ができたことや、コスト面でも満足しており、投資対効果の高い製品と言えるだろう。フォーティネットには、今後も100Gbps対応といったさらに高性能なデータセンター向けファイアウォールを期待している」とコメントしている。
Yahoo! JAPANデータセンターのネットワーク概略図 |