NTTドコモビジネスは2026年10月28日に記者説明会を開催し、「docomo business ANCAR」の機能拡充を発表した。AIエージェント機能「docomo business ANCAR Agent」を2026年度内に、AIマーケティング機能「docomo business ANCAR Marketing」を同年12月に提供開始する。
昨年12月に提供開始したdocomo business ANCARは、AIを活用して企業の電話窓口や問い合わせ対応を効率化・高度化するSaaS型のコミュニケーションサービスだ。フリーダイヤルやナビダイヤル、法人向けIP電話サービス「Arcstar IP Voice」など、NTTドコモビジネスが提供する各種電話サービスと連携し、問い合わせ内容に応じた窓口への振り分けや自動応答、通話内容の文字起こし・要約などの機能を利用できる。
また、SaaS型で提供するため、拠点ごとに設備を導入する必要がなく、初期コストを抑えながら迅速にサービスを利用開始できる。執行役員 アプリケーション&コミュニケーションサービス部長の高橋聡子氏によれば、企業や自治体などから約500件の引き合いが寄せられているという。

NTTドコモビジネス 執行役員 アプリケーション&コミュニケーションサービス部長 高橋聡子氏
そして今回、自律的な顧客対応・運用を担うAIエージェント機能「docomo business ANCAR Agent」を提供する。同社のキャリア網上で常時接続可能なAIエージェントが、問い合わせへの回答や案内に加え、外部システムと連携して予約や注文、日時変更などの手続きを自律的に実行するという。今後も機能拡充を図り、「2030年度までに顧客窓口への入電の約80%をAIエージェントで対応できるようにする」(高橋氏)。

外部システムと連携して予約や注文、日時変更などの手続きを自律的に実行
また、複数拠点・チャネルの応対データをAIで分析・統合し、その結果をAIエージェントに反映することで、応対範囲の拡大や回答精度のさらなる向上を図れるという。

応対データをAIで分析し、AIエージェントの応対範囲の拡大や回答精度の向上を図れる
さらに、通話内容や応対ログに加え、着信数や回線の利用状況なども把握・分析できるため、コールフローの改善やFAQの生成・更新、着信急増時の回線インフラの増強などにも活かせるという。将来的には、これらの業務もAIエージェントが自律的に実行できるようにする計画だ。

コールフローの改善やFAQの生成・更新、着信急増時の回線インフラの増強などにも活用できる
NTTドコモビジネスでは、docomo business ANCAR Agentの社内導入を段階的に進めており、AIによる電話の自動振り分けを導入したあるコールセンター拠点では約30%の生産性向上を実現。今後は、9拠点・数百席・年間数十万コールに及ぶ全コールセンターへの導入を目指す。これにより、顧客の電話対応に要する時間を30%短縮するとともに、運用コストを20%削減させたい考えだ。









