GNSS妨害時にLEO測位へ自動切替 コーンズ テクノロジーが海図プロッター「Guide One」

GNSS妨害が深刻化するなか、ジャミングやスプーフィングを検知するとLEO衛星による測位へ自動で切り替える航海補助システム「Guide One」をコーンズ テクノロジーが発表した。2027年1月から受注を開始する。

「GNSSが妨害を受けた際、その約1000倍もの強力な信号強度を持つLEO(低軌道)衛星信号へと即座に切り替え、船の位置を表示する」

技術専門商社のコーンズ テクノロジーは2026年9月28日、LEO海図プロッター「Guide One」を発表し、同社 代表取締役社長の西岡和彦氏はこう紹介した。

LEO海図プロッター「Guide One」の主な特徴

LEO海図プロッター「Guide One」の主な特徴

船舶が安全に航海するためには、自船位置の正確な把握が欠かせない。しかし、コーンズ テクノロジー 電子機器部 通信計測チームの相原勇吹氏によれば、GNSS妨害の多発により今、深刻な危機に直面しているという。「特に中東や東欧などの緊迫した海域では、1日当たり1000隻以上もの船舶が強力なGNSS妨害、いわゆるジャミングやスプーフィングの被害に遭っている」

航海の安全を確保できず、大型船が足止めを余儀なくされれば、その損害額は1日につき数千万円から数億円にもなるそうだ。

GPS妨害の状況を可視化する「GPSJAM」。赤が10%以上の飛行機がGPS精度の低下を報告したエリア、緑が2%が報告したエリアで、東欧や中東などだけでなく、日本周辺でも妨害が起きていることが分かる

そこでコーンズ テクノロジーが「総力を挙げて開発」(相原氏)したというのが、今回発表したGuide Oneである。GNSSのジャミングやスプーフィングを検知し、LEO衛星による測位へ自動で切り替える。

地上約2万kmを周回するGPS衛星に対して、LEO衛星の高度は500~2000kmと、はるかに地上に近い。そのため電波強度が強く、妨害の影響を受けにくい。LEO測位を利用した海図プロッターは現状他にないという。

なお、コーンズ テクノロジーはGuide Oneを、GNSS妨害によって既存の電子海図情報表示装置(ECDIS)の位置情報が信頼できなくなった際の補助システムと位置づけており、Guide One単独での航海は想定していない。また、既存システムとは連携しない完全独立型となっている。

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