NTTドコモは2026年6月8日にメディア向け説明会を開催し、AIを活用したネットワーク運用・監視の高度化に向けた取り組みについて紹介した。
ドコモでは、①「AIと人との対話」によるネットワーク運用の高度化、②「AIエージェントと人との対話」によるネットワーク運用の高度化、③AIエージェントによる主体的なネットワーク運用という3段階の構想を描いている。サービスマネジメント部 オペレーションシステム 担当部長の鈴木啓介氏によれば、このうち①と②についてはすでに商用導入済みだという。
①については、障害時の影響範囲を特定する「トラフィック分析AI」や、被疑箇所を推定する「自動実呼AI」、過去の事例から最適な解決策を提示する「過去ノウハウ検索AI」など、複数のAIが連携することで、障害発生時の初動対応に要する時間を60%削減できたという。

(左から)NTTドコモ サービスマネジメント部 オペレーションシステム 担当部長 鈴木啓介氏、同社 サービスオペレーション部 災害対策室 室長 尾崎康征氏
②に関しては、一連の障害対応フローを自動実行するAIエージェントを開発した。具体的には、モバイルネットワークを構成する基地局からコアネットワークに至るまでの100万台以上のネットワーク機器等からデータを収集・集約。そのデータを基にAIエージェントが障害の被疑箇所を特定し、対応策をレコメンドする。
AIエージェントの活用により、専門部署への引き継ぎが必要となる複雑な障害でも検知・対応できるようになったという。また、時間を要していた分析プロセスをAIエージェントが代行することで、リカバリー時間を50%以上短縮できたそうだ。
ネットワークオペレーションセンター(NOC)を公開
説明会では、ドコモのネットワークオペレーションセンター(NOC)も公開された。都道府県別に各種機器からのアラーム発生状況を2分間隔で可視化するダッシュボードや、検知したアラームに対して自動で対処を行うシステムの稼働状況、さらにはSNS上の投稿から通信障害の兆候などを拾い上げるシステムなどが、様々なシステムが運用されていた。

ネットワークオペレーションセンター(セキュリティ保護のため一部モザイク処理)
鈴木氏によると、1日に約300万件のアラートが発生しており、うち約400件については現地での対応が必要になるという。









