<連載>ミリ波のチカラ -超高速通信がもたらす新しい体験-[第8回]総務省が解説! 「26GHz帯オークション」のポイント【前編】

総務省は2025年12月15日、ミリ波である26GHz帯の周波数を我が国初の価額競争(いわゆる周波数オークション)により5Gに割り当てるため、価額競争の実施に関する指針案を公表した。今回と次回に分けて、この指針案の公表に至るまでの価額競争に関する検討を振り返るとともに、公表した指針案のポイントや今後の動向を解説していく。

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日本における携帯電話用周波数の割当ては、従来、基地局の整備計画等を総合的に評価する「総合評価方式」により行われてきた。そうした中、2022年11月に総務省の「新たな携帯電話用周波数の割当方式に関する検討会」において、従来の総合評価方式に加え、いわゆる周波数オークションである価額競争を選択可能となるよう検討を進めることが適当との基本的な方向性が取りまとめられた。2023年1月からは、総務省の「デジタル変革時代の電波政策懇談会」において価額競争の制度設計の検討が行われ、同年7月に報告書が取りまとめられた。

これらの検討を踏まえ、政府は2025年2月に価額競争制度の導入を含む「電波法及び放送法の一部を改正する法律案」を国会に提出し、国会での審議を経て、同年4月に成立した。これにより、ミリ波等の6GHzを超える高い周波数帯の活用を希望する多種多様なサービスを提供する者の中から、最も電波を有効に利用できる者を価額競争により選定する新たな周波数割当方式が、日本において導入されることとなった。

価額競争制度の導入と並行し、総務省の情報通信審議会は、5G用周波数の追加割当候補である26GHz帯及び40GHz帯を対象として、技術的な事項などの検討を行った。その検討を踏まえ、総務省では、2025年5月から26GHz帯及び40GHz帯における5Gの利用意向の調査を広く一般に回答を募集する形で行い、事業者及び団体の合計9者から回答があった。

価額競争制度の導入や技術的な検討、利用意向調査の結果を踏まえ、総務省では、26GHz帯を価額競争により5Gに割り当てるため、2025年6月から情報通信審議会において、価額競争の基本的な実施方法やルールの方向性について検討を行い、同年10月に取りまとめ案を公表、同年12月に答申が行われた。答申を踏まえ、総務省は、2025年12月に26GHz帯を5Gに割り当てるための価額競争の実施に関する指針案を公表したところである。

以下、答申及び指針案について、そのポイントを示していく。

※編集部注:本記事は、2026年1月発刊の雑誌「テレコミュニケーション 2月号」に掲載した記事を再編集のうえ掲載するものです。記事内で解説している答申・指針案に基づき、2026年2月24日に総務省から「26GHz帯における第5世代移動通信システムの普及のための価額競争」の参加申請マニュアルが公表されています。

武田理人(たけだ・りひと)

2018 年総務省入省。主にデジタル政策や地方自治政策に携わり、総合通信基盤局料金サービス課、国際戦略局技術政策課、自治財政局調整課を経て2023年7月より現職

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