東京大学と富士通は2025年12月24日、電力と通信を統合的に整備・運用することで電力需給の最適化を図る「ワット・ビット連携」の技術開発および社会実装に向けて、データセンター（DC）間で計算処理の負荷を他拠点に移動させる「ワークロードシフト技術」に関する実証実験を開始すると発表した。実証期間は、2026年1月5日から3月31日まで。
具体的には、東京大学柏キャンパスの情報基盤センターと、富士通の国内DCで稼働するソブリンクラウドサービス「Fujitsu クラウドサービス powered by Oracle Alloy」の計算環境を、コンテナ技術を用いてロケーションに依存せずに計算処理が可能かどうかを検証する。また、電力会社と連携することで、系統負荷状況や電力市場価格などの電力系統状況と連動した地域間でのワークロードシフト（の有効性も検証する。
同実証は、10月に東京大学が東京電力パワーグリッドと発表した「グリーントランスフォーメーション（GX）に向けたワット・ビット連携プロジェクトの推進」の具現化に向けたもの。今後、電力需要に再エネを積極的に活用することで、カーボンニュートラルかつ持続可能なインフラ基盤の構築を推進し、GXへの貢献を目指すとしている。
