オリックス・レンテックと日本アバイアは2012年12月5日、iPad対応のコラボレーションサービス「Avaya Flare Experience Cloud Service」を12月10日から提供開始すると発表した。これは、アバイアのコラボレーションソリューション「Avaya Flare Experience」をクラウド型サービスとして提供するもの。両社は今年3月に提携を発表していた(関連記事)。
同サービスは、音声通話、ビデオ会議、資料共有、IMなどが統合利用可能なユニファイドコミュニケーション(UC)サービスで、現時点ではiPadとWindows PCに対応している。
オリックス・レンテック 取締役社長 岡本雅之氏 | オリックス・レンテック キャリア事業部長 磯部武志氏 |
1ID当たり7000円で初期費用は無料
オリックス・レンテック キャリア事業部長の磯部武志氏がAvaya Flare Experience Cloud Serviceの特徴の1つとして強調したのは、IDによる課金体系だ。「初期費用は0円。社内ではPC、外出先や自宅ではiPadなど複数のデバイスで利用しても、ID課金だから1ID分の料金で済む」
1ID当たりの月額利用料は7000円(税別)で、クラウドサービスのため保守費用やバージョンアップ費用なども不要だという。さらに2週間の無料トライアルも行っており、「使用感を試してから導入できる」としている。
Avaya Flare Experience Cloud Serviceのサービス概要 |
「3月の提携以来、約6都市を回る全国ツアーを行うなど、幅広い業界にリーチしながら耳を傾けてきた」(日本アバイア 代表取締役社長のロバート・スチーブンソン氏)という両社。会見では、そうしたプリセールス活動の中で挙がってきたAvaya Flare Experience Cloud Serviceの具体的な利用シーンも紹介された。
まずは営業での活用だ。例えば客先での商談中に高度な質問をされた際、本社の専門家を呼び出し、顧客とその専門家が資料共有しながらビデオ会議で回答するといったことが可能になる。事前予約などなしに必要が生じたとき、いつでもどこでも遠隔地にいる相手とのコラボレーションが可能になる点が、据付型のテレビ会議と比較したメリットとして説明された。
実際、Avaya Flare Experience Cloud Serviceの営業においても、そのデモも兼ねてこうした使い方をしているという。
営業での利用シーン説明 |
また、「据付型の場合、設定が大変なため専門の担当者を呼ばないとテレビ会議が始められないといったことがあるが、我々のサービスは直感的な操作が特徴。マニュアルも用意しているが、ほとんど必要ない」と磯部氏は話した。
次に「モバイルコラボレーションの典型的な使い方と考えている」(磯部氏)と紹介されたのは、フィールドサポート業務での活用だ。本部にいる熟練者に映像を見せてアドバイスを受けながら作業を進めることで、トラブルを迅速に解決できるという。このほか、在宅介護・医療や遠隔教育などのニーズが挙がっているとのこと。もちろん、通常の会議目的にも活用できる。
フィールドサポート業務での利用シーン説明 |
「端末さえあれば、サーバーなどの運用も必要ないので、情報システム担当者のいないSOHOの方にも使ってもらえる」(磯部氏)と両社は様々な規模の企業に販売していきたい考え。また、オリックス・レンテック 取締役社長の岡本雅之氏は、「タブレットについては実感としても非常に多くの商談が寄せられている。来年は本格的な導入が始まるのではないか」と、Avaya Flare Experience Cloud Service導入の土壌も整ってきたと手応えを語っている。
販売については、オリックス・レンテックとオリックスの法人営業部隊のほか、リセラーによる間接販売も行っていくという。