ウォッチガード・テクノロジー・ジャパンは11月21日、クラウド型セキュリティサービス「FireCloud Total Access」を発表した。同社として初となるハイブリッド型SASE(Secure Access Service Edge)製品であり、セキュアWebゲートウェイ(SWG)、Firewall as a Service(FWaaS)、ゼロトラストネットワークアクセス(ZTNA)、アイデンティティ管理を単一のクラウドプラットフォームで提供する。
ハイブリッド型SASEとは、クラウドベースのSASEに加えて、既存オンプレミス環境のネットワーク防御も統合し、クラウドと拠点の双方をシームレスに保護する仕組みを指す。企業がクラウド利用とオンプレミス環境を併存させる中で、SASEの利便性を保ったまま従来環境との整合をとれる点が特徴。
同サービスは、従来は大企業に限られがちだったゼロトラストやSASEの高度機能を、中堅・中小企業やマネージドサービスプロバイダー(MSP)でも利用できるよう設計されているという。アイデンティティベースのアクセス制御によりリモートワーカーを保護し、VPNや専用ハードウェアの運用負荷を排除する。導入は数時間で完了し、WatchGuard Cloudから一元的にポリシーを適用できるとしている。
また、同社の統合基盤「Unified Security Platform」と連携し、エンドポイント、ネットワーク、アイデンティティ情報をAI搭載XDRエンジン「ThreatSync」に集約する。FireCloudとオンプレミス向けセキュリティアプライアンス「Firebox」を組み合わせることで、クラウドと拠点をまたぐハイブリッドネットワーク全体を統合的に保護できる点もアピールしている。
同サービスは9月25日から世界20カ国以上・約1万7000社のMSPを通じて提供されている。














