スペースデータとKDDIは2025年3月3日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携して開発したバーチャル国際宇宙ステーション(バーチャルISS)内でロボットを動作させる実証を行うことを発表した。2025年4月から2025年10月まで実施する。
本実証のイメージ
両社は本実証に向けて、ISSで稼働するJAXAの宇宙ロボット(Int-Ball2)を操作するコマンドを用いて、バーチャルISS内のロボットを動作させる技術を開発。バーチャルISS内に宇宙ロボットの動作を再現し、実際のISS内の宇宙ロボットを同様のコマンドで操作した際の動作と比較する。
本実証を通じて、実際のISS内の宇宙ロボットから取得した映像や重力などの物理環境データを基に、本技術の精度とバーチャルISSの再現率向上を図るとしている。これにより、ISSなどの宇宙機やロボットの設計・開発段階において、バーチャルISSでの多角的な検証が可能となる。今後、開発コストの大幅な削減と、ロボット活用による宇宙ステーション運用の効率化の実現を目指す。
本実証のスケジュール
また、本実証を通じて高精度化したバーチャルISSは、本プログラムを通じてスタートアップと大企業へ提供し、各企業が開発する宇宙ロボットや建築物などをデジタル空間上で実証できるよう支援する。将来的にはバーチャルISSを宇宙体験コンテンツへ活用できるようなシステム構築を目指すとしている。