Datadogがユーザー向けイベント ウォンテッドリー、リクルートらが事例紹介

オブザーバビリティ製品を提供するDatadogが、ユーザー向けカンファレンス「Datadog Live Tokyo 2024 Reprise」を12月18日に開催した。導入企業の講演からは、監視や可視化という製品性能に留まらない、オブザーバリティ製品活用のポイントが見えてきた。

オブザーバビリティプラットフォーム「Datadog」を提供するDatadog Japanは2024年12月18日、ユーザー向けのカンファレンス「Datadog Live Tokyo 2024 Reprise」を開催した。

カンファレンスではDatadogの最新機能紹介やユーザー事例など様々なセッションが行われた。特にユーザー企業で実際にDatadogの導入、運用に携わるエンジニアによるセッションは、現場のリアルな声を聞くことができるとあって、多くの聴衆が詰めかけた。

[ウォンテッドリー]10年以上のDatadog活用の秘訣は「相性のよさ」

ウォンテッドリーの田中篤志氏(マイクを持って話すグレーのパーカー姿の男性)

ウォンテッドリーの田中篤志氏

求人サービスを中心とした「ビジネスSNS」を運営するウォンテッドリーの田中篤志氏は、同社が10年以上にわたりDatadogを利用してきた経緯を時系列で振り返った。ウォンテッドリーは2012年にローンチし、2014年にAWSに移行するのに際してDatadogによるインフラ監視を始めた。その後サービスの成長に伴って開発環境が変化しても、現在に至るまでDatadogを利用し続けている。

ウォンテッドリーの歴史とDatadog(時系列の図)

ウォンテッドリーの歴史とDatadog

現在同社では、マイクロサービスをKubernetes上で運用。1つのクラスタで約60のマイクロサービスを運用し、1クラスタあたりのコンテナ数は約2500だ。クラウドプラットフォームはAWSとGoogle Cloudのマルチクラウド環境であり、モニタリングはDatadogをメインとし複数サービスを利用している。

田中氏は、同社のアーキテクチャがクラウド化、マイクロサービス化、そして2022年のAmazon EKS(Elastic Kubernetes Service)と変遷してもDatadogを使い続けた理由を「最適なツールを模索した結果」と説明したうえで、「(Datdogという)サービスと、ウォンテッドリーの相性のよさ」と述べた。

ウォンテッドリーは新しい技術を早く使い始めるというカルチャーを持っているが、Datadogも「新しいものに対応してくれて、かなり相性がいい」と田中氏。例えば、ウォンテッドリーがDockerによるコンテナ環境をAWSに構築した2014年、コンテナに対応したモニタリングツールは少なく、クラウド利用を推進したいウォンテッドリーには事実上「Datadogしかない」(田中氏)状況だった。Kubernetesでマイクロサービスの運用を始めた2016年も、「当時Kubernetesに対応したサービスはDatadogのみ」だったという。

このように、新しい技術への姿勢が共通していることがDatadogの長期間の利用につながり、それによりウォンテッドリー社内には多くの知見が蓄積されている。

ウォンテッドリーにおけるDatadog利用のまとめ(パワーポイント画面)

ウォンテッドリーにおけるDatadog利用のまとめ

一方で、優れたツールであっても「時間経過により状況が変化するため、継続的に価値を生んでいるかの確認が必要」と田中氏は述べ、ユーザーである自社とツールの目指す方向性が合致しているか、不断の点検が必要だと指摘した。

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