ソフトバンクとIntelsat、ユビキタスネットワークの実現に向けた共同技術検証

ソフトバンクと米Intelsatは2024年9月17日、地上のモバイル通信ネットワークと、衛星通信などの非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network、以下NTN)の融合により、いつでもどこでもつながる「ユビキタスネットワーク」の実現に向けて共同技術検証を行うことにしたと発表した。今後両社は、地上のモバイル通信ネットワークと衛星通信ネットワークの間を、5Gの標準仕様に基づいてシームレスに接続する技術について、順次検証と開発を開始する。

あらゆる人や物が通信ネットワークに接続し、自動化される社会では、安定してつながり続ける通信環境が必要不可欠だ。しかし、自動車や船舶、ドローンといったモビリティの自動運転の実現が進むなか、地上のモバイル通信ネットワークには圏外エリアが多く存在する。また、圏外エリアで衛星通信を利用するためには、モバイル通信とは異なる専用デバイスや、通信サービスの契約が必要となる。

ソフトバンクとIntelsatは、このような課題を解決するため、地上のモバイル通信と衛星通信の両方に対応したハイブリッド通信ソリューションを共同開発し、技術検証を行う予定。これにより、ユーザーは1つのデバイス、1つのサービス契約で、いつでもどこでもシームレスに地上のモバイル通信と衛星通信のネットワークにつながることが可能になる。

なお、このソリューションは、地上のモバイル通信ネットワーク間のローミングと同様の技術や仕様に基づいて実現する予定だ。これにより、3GPPにおけるNTNの5Gの標準仕様に基づいた、モビリティ向けソリューションの早期商用化に寄与するとしている。

また、今回の共同技術検証では、世界中のあらゆる場所で通信ネットワークに接続できるユニバーサルなデバイスの開発も行う。将来的なユースケースの1つとして、このデバイスを搭載したコネクテッド車両は、地上のモバイル通信ネットワークの圏外に出ると、自動的に衛星通信ネットワークへの切り替えを実現することが可能になる。陸上の車両や海上、災害対策など、幅広い分野での活用が期待されるという。

ソフトバンクとIntelsatは、3GPPにおけるNTNの5Gの標準化に合わせて、ハイブリッド通信ソリューションの設計・開発、現地試験および商用化の検討を段階的に進めていく。短期的には既存の衛星通信向けのデバイスを活用し、中長期的には新たな5Gベースのデバイスの開発によるソリューションの実現を目指すとしている。

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