NEC、AIを活用して戦略的な意思決定を支援するソリューションを販売開始

NECは2024年6月17日、顧客の戦略的な意思決定を支援する「NEC Advanced-S&OP ソリューション」を販売開始すると発表した。

S&OP(Sales & Operations Planning)とは、マーケティングや営業などの部門が収集・分析した需給関連情報を、経営層が定期的にモニタリングしてリスクを把握し、早期に組織横断的な意思決定を行っていく経営手法。変動が激しい現代のビジネス環境において、企業が競争力を維持し、持続可能な成長を遂げるためのカギとなる。

S&OPの概念

S&OPの概念

同ソリューションでは、NECの最先端AI技術と、データ分析プロフェッショナルの分析知見、SCM(サプライチェーンマネジメント)およびS&OP領域のプロフェッショナルの業務知見を組み合わせ、企業各社の状況に応じてプロセスの高度化を支援する。

同ソリューションは、以下4つの機能を有する。

「Advanced-S&OP 新製品需要予測ソリューション」の流れ

「Advanced-S&OP 新製品需要予測ソリューション」の流れ

①新製品発売時の販売ボリューム予測機能
類似品をベンチマークとする従来の業務プロセスを踏襲しつつ、担当者のスキルに依存しがちな類似品の適切な選定と、類似品と新製品との条件の差を考慮した予測を、熟練の暗黙知を学習したAIで支援する。これにより、属人性をなくしデータに基づく根拠の解釈性が高い予測結果を導き出せるという。

②レンジフォーキャスト機能
類似品と新製品との条件の差を考慮した予測に加え、一般的な機械学習の予測値など、需要変動リスクが確認可能な複数の予測値を提示する。

③需要計画・ステークホルダーとの合意形成機能
販売促進に向けた計画や、供給制約を加味したリスクヘッジアクションを記入可能な専用のレポートフォーマットで、各種ステークホルダー間(マーケティング・営業・SCM等)の情報共有と合意形成を促進する。

④年間販売量 予測機能
発売直後の売れ行きを踏まえた中長期の予測分析機能を搭載。マーケティング・営業部門で主導される新製品発売前後の予測プロセスから、SCM部門中心の年間の予測プロセスへとスムーズな移行を実現する。2023年にはアサヒ飲料と実証実験を行い、有効性を確認しているという。

販売価格は、年額1440万円から(税抜)。「NEC Advanced-S&OP ソリューション」全体で5年間で100件の販売を目指す。

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