三菱電機、Ka帯対応の衛星通信地球局用GaN電力増幅器のサンプル提供を開始

三菱電機は2024年6月14日、衛星通信地球局の送信機に使用される高周波デバイスの新製品として、「Ka帯 衛星通信地球局用GaN MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit:高周波回路を一つの半導体基板上に形成した集積回路)電力増幅器」2製品のサンプルの提供を同年7月1日より開始すると発表した。

Ka帯衛星通信地球局 送信機の構成例

Ka帯衛星通信地球局 送信機の構成例

現在、衛星通信に使用される周波数帯はKu帯(13~14GHz)が主流だが、Ku帯と比較して周波数が高いKa帯(27.5~31GHz)は、衛星からの電波の放射パターン(ビーム)が絞りやすく、幅の狭いビームを複数照射することが可能なため、情報伝送容量の拡大が実現できる。

また衛星通信は、さまざまな国や地域、用途での利用が拡大しており、利用可能な周波数が逼迫しているため、Ku帯と比較して広い帯域幅が割り当てられたKa帯の活用が期待されている。

そこで同社は、Ka帯に対応した出力電力8Wおよび14Wの衛星通信地球局用のGaN MMIC電力増幅器のサンプル提供を開始する。Ka帯 衛星通信地球局の送信機に求められる出力電力や周波数などに対応することで、情報伝送量の大容量化が可能なKa帯 衛星通信に対応できるという。

また、高出力・高効率動作が可能なGaN HEMT(Gallium Nitride High Electron Mobility Transistor:窒化ガリウムを用いた高電子移動度トランジスタ)を小型MMIC上に形成したチップ製品とすることで、業界最小クラスのチップサイズと、最大線形出力電力で電力付加効率20%以上を実現し、Ka帯衛星通信地球局の送信機の小型化と低消費電力化に貢献できるとしている。

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