「ローカル5Gを導入して何に使うのか」――。高速かつ高信頼な自社専用の5Gネットワークが作れるローカル5Gの有力なユースケースの1つが、映像伝送だ。高精細なカメラ映像をAIに解析させることで、例えば作業現場の異常検知や工場の進捗管理、河川の氾濫監視など様々な現場のモニタリングを効率化、自動化することができる。
こうした「ローカル5G×映像×AI」の組み合わせによる業務効率化ソリューションを提案しているのが、QCT(Quanta Cloud Technology)製のローカル5G製品群を取り扱う京セラみらいエンビジョンだ。
京セラみらいエンビジョンブースで稼働中のQCT製ローカル5Gソリューション
ワイヤレスジャパン×WTP 2024の同社ブースでは、QCT製の5Gコアサーバー「QCT OmniCore」や、基地局設備「QCT OmniRAN」のほか、ローカル5Gを活用するための「AIアプリケーション・サーバー」も展示。説明員によれば「ローカル5Gを導入した後、お客様がすぐにAIアプリを開発して活用できるようにセットで販売している」。
GPUサーバーに画像・文字認識モデルなど実装
ローカル5G設備とセットで販売しているというこのAIサーバーは、NVIDIA製のGPUを搭載。画像・映像の変化などを認識したり、映像内の文字を認識したりする「AIモデルを内蔵している」(説明員)。
AIサーバーを使った映像認識のデモ。カメラ映像を解析して、オレンジ色のダウンを着用しているか否かを認識させている
導入したユーザーはこれを使い、「実際の現場の映像・画像を入力してAIのトレーニングを行うことが可能だ」。例えば、工事現場の立ち入り禁止エリアに人が侵入しようとするのを検知する、製造現場に入る前に規定の作業着を着ているかをチェックするといったアプリケーションを「コードを書くことなく、GUIの操作のみで作ることができる」という。