ServiceNow Japanが事業戦略発表 生成AIの導入支援に注力

ServiceNow Japanが2024年の事業戦略を発表した。公共サービスや中堅中小企業への営業展開を推進することを発表したが、強調したのは生成AIの活用だ。単一のプラットフォームで複数の大規模言語モデル(LLM)が活用できるという特徴を活かし、多様な業界・業種のビシネスを支援するという。

ServiceNow Japanは2024年3月28日、2024年の事業戦略説明会を開催した。

同社執行役員社長の鈴木正敏氏は、説明会の冒頭、ServiceNowが昨年フォーチュン500に選出されたことに対して「これまで成長企業として注目されることが多かったが、成長した企業として認定されたことを大変光栄に思う」と業容の拡大を誇った。

ServiceNow Japan 執行役員社長の鈴木正敏氏

ServiceNow Japan 執行役員社長の鈴木正敏氏

2023年のグローバル売上は1兆3000億円に達した。この背景には、ServiceNowがIT領域を超えて、調達・経理から人事、顧客サービスなどの非IT領域で伸長していることがあるという。グローバルの従業員は2万2500人を超え、時価総額は約24兆円にも上る。

省庁・自治体向けの営業を強化

ServiceNow Japanも非IT領域の成長により売上が2桁成長し、社員も2022年比で2倍に増やし事業拡大に向け体制を強化している。日本における2024年の事業方針として、鈴木氏は5点を掲げた。

ServiceNow Japanの2024年事業方針

ServiceNow Japanの2024年事業方針

1つめが、「業界向けビジネスの拡大」だ。ServiceNowが主要顧客としてきた通信業界、サービスプロバイダー業界に加え、製造業、金融業、そして中央省庁や地方自治体の公共サービスへの展開を加速させる。具体的には、公共事業向けの営業担当者を約2倍にし、国内の実績あるSIerとのパートナーシップによって、ガバメントクラウド上で稼働するServiceNowソリューションを提供していくという。

2つめには「進化した顧客体験の実現」を挙げた。鈴木氏は、これまでのCRMは営業活動を軸としており、顧客の要求への対応に時間がかかりすぎる、顧客が自らのリクエストの途中経過を知ることができないといった課題を抱えていることを指摘した。

「Beyond CRM」による進化した顧客体験

「Beyond CRM」による進化した顧客体験

ServiceNowは、これまでのCRMでは顧客接点とされていなかった受注処理や設計・製造といった業務プロセスをも統合した「Beyond CRM」によって、こうした課題を解決しようとする。リードタイムの短縮やリクエストの対応状況の可視化を実現するほか、「商品やサービスごとのやりとりのプロセスやインターフェースを統一し、高い次元のカスタマーエクスペリエンスを提供することによって、お客様の満足度を向上させる」(鈴木氏)。

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