(左から)Coherent Corp.セールスマネージャーの米田和洋氏、同社 応用技術部 技師の小林志康氏、
マクニカ クラビス カンパニー 第2技術統括部 技術第2部 第2課の松野晃樹氏、
同社 ビジネスソリューション 第2統括部 営業第3部 第3課課長代理の角谷沙歩子氏
「競合他社は簡単には追いつけない。当社は将来の製品開発において低消費電力がキー要素となることを見据えて、早くからDSPの内製化を進めてきた。その結果、100G ZR DCOで5W以下という低消費電力を達成したのが、このモジュールだ。競合が今から開発を始めても、我々に追いつくのはかなり先になる」
そう話すのは、光トランシーバーモジュールの開発製造メーカーであるCoherent Corp.でセールスマネージャーを務める米田和洋氏。このモジュールとは、2023年内に出荷を予定する100G対応の新製品「Coherent 100G ZR QSFP28-DCO」のことだ。
Ⅱ-Ⅵから社名を変更したCoherentがこれを初披露したのは、2023年3月に米国で開催された世界最大の光通信展示会「OFC 2023」でのこと。来場者から多くの関心を集め、その後も「多くの引き合いを頂いた」という。
Coherentが2023年内に量産立ち上げ予定の光トランシーバーモジュール「100G ZR QSFP28-DCO」。
消費電力が5Wと、競合モジュールに比べて半分以下に抑えられている。
100Gポートを備えるほぼすべてのスイッチ/ルーターに導入可能
注目を浴びるのは、データセンター間接続(DCI)をはじめとする近距離(ネットワークエッジ)の光伝送ネットワークを、コスト効率よく100G化できるという期待感からだ。初期コストの低減に加えて、消費電力も競合製品の半分以下に抑えている。コストを抑えつつ広帯域化と省エネ性を両立できるという点で、ネットワークオペレーターの悩みにまさに応える製品と言える。