「DXが上手くいっている企業は、経営層と現場がしっかり意識を合わせて変革を進められている。一方で、そもそもビジョンの策定ができておらず停滞している企業もあり、状況は二極化している」。
三菱総合研究所 デジタル・トランスフォーメーション部門統括部 協業推進グループ デジタルマーケティングチームの平島海氏はこう指摘した。
三菱総合研究所 デジタル・トランスフォーメーション部門統括部 協業推進グループ デジタルマーケティングチーム 研究員 平島海氏
DXがなかなか進まないと言われている日本ではあるが、ビジネス変革に成功した企業の割合は増加傾向にある。一方で、データ化・オンライン化といった「デジタイゼーション」レベルに留まる企業は、横ばいで推移している。三菱総研の調査では、DXが上手くいっている企業とそうではない企業の格差が広がっている日本の現状が浮き彫りになったという。
ビジネス変革に成功した企業の割合は増加
ビジョンに沿ってDX投資を増額した企業も増えている。そのうちの74%の企業がDXの成功要因に「経営層の危機意識」を挙げており、経営層の意識やリーダーシップがDX推進に直結することが分かる。
DXへの投資を増額した企業の割合も増加
前述の通り、日本企業のDX進展度は二極化しているが、業界別の違いはあるのだろうか。