エヌエスティ・グローバリスト（NSTG）は2023年3月27日、BLE（Bluetooth Low Energy）センサーのデータをLoRaで集約し遠隔モニタリングする「BLEデバイスの可視化サービス」を構築し、同日から提供開始すると発表した。

BLEセンサーは低消費電力で動作し安価である半面、スマートフォン経由でデータを取得するため、端末代金や通信コストが導入の障壁になることがある。このサービスでは、同社が強みとする12段ホップによる広範囲LoRaネットワークへBLEセンサーデータを取り込むことにより、屋外でもBLEセンサーを活用し、様々なユースケースに対応できるとしている。

Bluetooth通信の課題

NSTGはこのサービスの用途として、マグネットセンサーによる鳥獣被害対策、冠水漏水検知センサーによる水位上昇異常検知、加速度・振動センサーによる地盤緩み傾き検知などを挙げている。BLEセンサーは様々な場所への設置が容易なため、地域の課題に合わせて横展開した導入が可能だとしている。

また、BLEセンサーデータの集約は免許不要、通信費無料のLoRaを用いるため、山中などの携帯電話回線や固定回線が整備されていないエリアでも運用が可能。山間部や複数の拠点に分かれる場所では250mWの高出力タイプを使用することで、最大12段の中継機能と組み合わせ、見通し距離10kmの範囲をカバーできるという。

このサービスでは有線タイプのセンサーデータもBLEセンサーと同様に取り込むことができる。オプションとして静止画の取得にも対応（参考記事）。電源が確保できない立地での設置に向け、太陽光と蓄電池をセットにした装置も用意する。