NTTグループのXR領域の中核企業であるNTTコノキューは2月27日、東京海上日動と戦略的包括業務提携を締結したと発表した。この提携により、メタバースの安心・安全な活用およびXR技術を活用した社会課題解決への貢献を目指す（参考記事：ドコモが新会社「コノキュー」設立、NTTグループのXR事業を結集）。

この業務提携では、「つなぐ・紡ぐ」をコンセプトとし、リアルとバーチャルの境界を越え、年齢・障がいの有無などに関わらず、誰もが安心してメタバースを利用し活躍できる世界を実現し、さまざまな社会課題解決への貢献を目指していくという。

NTTコノキュー・東京海上日動が業務提携を通じ目指す姿

具体的な取り組みは以下の3つ。まず、メタバース専用コンテンツの共同開発だ。自然災害や事故の対応につながる、XRによる防災訓練や安心・安全教育などのコンテンツを第一弾として開発・提供するとしている。コンテンツは地方公共団体を通じ地域住民や児童生徒に提供するという。

次に、メタバース空間専用保険の開発・提供がある。メタバース出展事業者や一般利用者が賠償責任を負ったり、イベントのキャンセルになったりした際などに生じるリスクが保険の対象となる。

最後に、メタバース空間におけるリスクおよびリスクマネジメントの研究だ。両社が主体となり、メタバースに関わるリスク実態の調査や責任の在り方などを産学共同で研究し、ルール整備を進めていくとしている。NTTコノキューが実施するメタバースイベント等でのリスク対処につながる新たなサービス開発も進めるという。