NTT Comが音声・ビデオ通話基盤のSkyWayを強化、メタバースやIoTに用途拡大

Webサイトやスマホアプリ等に音声・ビデオ通話機能を容易に組み込めるNTTコミュニケーションのプラットフォームサービス「SkyWay」がリニューアルした。大規模環境への対応のほか、端末の負荷を低減する新機能等を追加。すでに2万を超えるオンラインサービスで利用されているが、今後はメタバースやIoT用途へのユースケース拡大を進めていくという。

SkyWayは、NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)が2013年にスタートしたサービスだ。音声通話やビデオ通話といったリアルタイムコミュニケーション機能を提供するプラットフォームサービスであり、オンラインサービスの開発者はこれを利用することで、Webサイトやスマホアプリ等で顧客と会話するための機能を自社サービスに組み込むことが可能だ。

実装の容易さが最大の特徴で、NTT Comが提供するSDKを組み込み、数十行のコードを書くだけで通話機能が実装できる。

Skywayのコンセプト

音声・ビデオ通話を容易に実装できるようにすることで、“オンラインコミュニケーションの民主化”を目指した

NTT Comは当初、このSkyWayを無償提供していたが、「オンライン英会話やオンライン診療などに次々と採用され、2017年に有償化した」とプラットフォームサービス本部 SkyWay推進室長の大津谷亮祐氏は振り返る。

その後、新型コロナウイルス感染の拡大でオンラインサービスが社会に浸透するなか、SkyWayの採用が増加。現在2万社以上で使われており、例えば化粧品のコーセーがリモート接客に、ベネッセが学習管理アプリにSkyWayを採用している。

Skywayの利用イメージ

SkyWayの利用イメージ

コロナ後に「ロボット・AI連携」の新ニーズ

そのSkyWayが、2023年1月31日にリニューアルした。コロナ禍で変化したニーズに対応するために、主に3つの機能強化を実施した。「以前は、オンラインコミュニケーションで同時に通話するのは数人程度。それが数十から100人と大規模化した。また、監視カメラやIoT、ロボットの映像伝送やメタバースにおけるコミュニケーションに利用したいという要望も増えている」と大津谷氏。そのほか、音声認識AIや翻訳AIと組み合わせるユースケースも出てきているという。

1つめの機能強化は、通話人数の拡大だ。これまで最大20名だった同時通話数を100人に拡大。大規模なウェビナーや、多人数が参加するメタバース空間での会話に対応しやすくなる。

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