アイ・ティ・アール(ITR)は2022年11月16日、2022年8月から9月にかけて国内企業を対象に実施したIT投資動向調査の一部結果を発表した。IT予算を増額した企業の割合は過去最高になったことが判明した。
2022年度(2022年4月〜2023年3月)のIT予算額が前年度から「増額」したとする企業の割合は、2021年調査の同割合から6ポイント増の41%に上り、これは同社が2001年の調査開始以来最高値を記録したという。また、「減額」した企業は2021年度から4ポイント減の7%になった。
IT予算額の増減(2021〜2023年度予想)
中堅企業が積極的に投資していることも判明した。企業の売上規模別に見ると、「増額」した企業の割合が最も高いのは「500億〜1,000億円未満」で同割合が過半数に上った。
ITRでは今回の調査で、DX関連予算について尋ねたところ、DX関連予算を計上(他予算からの案分を含む)している企業は全体の約半数に上った。業種別では、「製造」でのDX関連予算のIT予算比率が最も高く、「公共」と「金融・保険」が20%を下回る結果となった。
DX関連予算の計上の有無および同予算の対IT予算比率
DXのテーマとしては、「ワークスタイルの変革」と「業務の自動化」について、成果が出ているとした企業が2割を超えたとしている。
ITRでは全調査結果を掲載した「国内IT投資動向調査報告書2023」を11月16日より販売開始している。