「既存システムがお客様のDX推進の足かせになっている。レガシーシステムから、DXのための新しいプラットフォームへとマイグレーションしていくことが必要だ。これが2023年のシスコの重点戦略になる」
2023年度の事業戦略について説明した10月19日の記者説明会で、シスコシステムズ 代表執行役員社長の中川いち朗氏はそう述べた。
シスコシステムズ 代表執行役員社長の中川いち朗氏(左)と、
カスタマーエクスペリエンス担当副社長の望月敬介氏
中川氏は昨年度に引き続き、日本企業のDX、日本社会のDX支援、シスコ自身のサービスモデル変革、パートナーとの価値共創の4つを柱とする戦略(参考記事:シスコジャパンの2022年度戦略「日本にはまだまだ伸びしろがある」)を継続する方針を示したが、2023年度の重点として強調したのが、この4つの土台となる「クラウド時代のDXプラットフォーム」だ。ビジネス環境や従業員・顧客ニーズの変化に即応できるよう、IT/ネットワークインフラを「やわらかいインフラ」へとマイグレーションするための支援に力を入れるという。
2023年度 シスコジャパンの重点戦略
日本企業のデジタル競争力低迷の原因に
「やわらかいインフラ」とは、ひと言で言えば「動的に変更・拡張が可能なインフラ」(中川氏)を指す。
“これからのインフラ”に求められる要件
オンプレミスシステムを軸に設計・構築され、手動での設定変更を前提とした旧来のインフラでは変化に即応することは難しく、シスコシステムズ カスタマーエクスペリエンス担当副社長の望月敬介氏は、これこそが日本企業のデジタル競争力が低い根本原因であると指摘。「これではDXが成り立たない」と、インフラ変革の必要性を訴えた。
(訂正とお詫び) 本記事の掲載時、望月敬介氏の氏名の表記が誤っておりました。お詫びして訂正いたします。