aroowsやらくらくホンなどを開発・製造するFCNTは2020年にいち早く、ローカル5G対応スマートデバイスの1号機を提供開始。続く2021年10月には、Sub6帯・SA方式に対応した2号機の提供を始めた。
端末OSはAndroid 11で、ディスプレイは6.3インチのフレキシブル有機ELを採用。周波数帯は公衆網のn78とn79、ローカル5Gのn79(4.6~4.9GHz)が使用可能だ。下り4×4 MIMOに対応し、上り2×2 MIMOもソフトウェア更新によって対応する予定だ。
そのほか、LTE、sXGP、IEEE 802.11ac以下のWi-Fi、Bluetooth5.1もサポートしている。
FCNT製のローカル5Gスマホ 2号機。画面にはネットワークモニタリングツールが表示されている
ローカル5Gに対応した端末はまだ種類が少なく、持ち運びが容易でディスプレイやGPS、マイク、カメラ、センサーを搭載したスマートフォン型端末は希少な存在だ。ローカル5Gの実証・検証ですぐに活用することができる。
FCNTは同端末の提供のみならず、カスタマイズ対応や、導入後の保守・技術サポートも行う。また、LTE、Sub6帯の無線情報の表示やログ保存、スループット測定等が可能なネットワークモニタリングツールも提供。これを活用したローカル5G環境構築のコンサルティングも行っている。
ローカル5G対応のエッジカメラにAIアプリを搭載
加賀FEIのブースではもう1台、ローカル5G対応デバイスを展示している。「エッジAIカメラ」だ。
4859万画素のリアカメラと1630万画素のフロントカメラを搭載し、最大で4K映像をローカル5Gで伝送可能。対応周波数は前述のスマートフォンと同様だ。
ローカル5G対応のエッジAIカメラ
死活監視・自律再起動機能を備えることで、24時間365日の安定稼働を実現。防水防塵対応、バッテリー内蔵と、屋内・屋外を問わず幅広い用途で活用できる。
最大の特徴は、撮影した映像をカメラ内でAI処理することが可能な点だ。人数カウントや侵入検知、混雑度推定、マスク着用検知など、様々なAIアプリケーションを用意。こうしたエッジAIソリューションとカメラを組み合わせて、月額サービスとして提供する予定という。