総務省の「グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース」(ICTタスクフォース)の「政策決定プラットフォーム」は2010年12月14日、会合を開催し、「光の道」構想に関する基本方針をまとめた。
まず、「過去の競争政策のレビュー部会」と「電気通信市場の環境変化への対応検討部会」の合同部会が11月30日に示した最終取りまとめ案(参照記事)で指摘した各事項について、以下のように進める方針を示した。
NTTの機能分離、子会社等との一体経営への対応、業務範囲の弾力化については、具体的内容を早急に確定し、電気通信事業法およびNTT法の一部改正案を次期通常国会に提出する。
加入光ファイバーの接続料については、低廉化に向け、総務省およびNTTにおいて平成23年度(2011年度)以降の接続料算定方法の見直しに向けた具体的な検討を早急に開始し、2010年度内をめどに成案を得るとした。
次世代ネットワーク(NGN)において実現すべきアンバンドル機能・サービスやIP網への移行に伴う課題については、実現方法やコスト負担の在り方を含め、総務省および関係する通信事業者・ISPなどにおいて、速やかに検討の場を設け、2011年度中をめどに成案を得るとした。
4Gの周波数割り当てで電波オークション導入へ
ワイヤレスブロードバンド事業者による既存の周波数利用者の移行コスト負担に関しては、オークションの考え方を取り入れた制度を創設するため、電波法の一部改正案を次期通常国会に提出する。
第4世代(4G)移動通信システムなど、新たな無線システムに関しては、諸外国で実施されているオークションの導入について、早急に検討の場を設け、新無線システム移行までに電波法の改正が間に合うように結論を得るとした。
また、今回の最終取りまとめ案に盛り込まれた措置については、「NTT東西における規制の遵守状況」「料金の低廉化や市場シェア等の動向」「『光の道』構想に関する取組状況」といった観点から毎年度継続的なチェックを行う。さらに制度整備実施後3年をめどに、その有効性・適正性について、包括的検証を実施する。
その結果、公正競争環境が十分に確保されていない場合には、NTTのボトルネック設備のさらなるオープン化や、構造分離・資本分離を含めたファイアウォール規制の強化など、環境整備のためのさらなる措置についての検討を行うとしている。