「発信」「気づき」「つながり」で組織の壁を打ち破る《1-2》消費者から企業へ――NTTデータ流ソーシャルテクノロジー

「Twitter」や「SNS」に代表されるソーシャルテクノロジーが、企業でも使われ始めた。厳しい経営環境を乗り切るために、組織へ組み込み、コミュニケーションの活性化に役立てようとする企業も現れている。本連載では、2009年のダボス会議で「持続可能な100社」に選ばれたNTTデータの取り組みを中心に、ソーシャルテクノロジーのメリットから活用のポイントを分かりやすく紹介する。

1.2.3 経営に求められるソーシャルテクノロジー

このような企業内外の環境変化に対して、経営も変化していく必要があると考えられます。

顧客に最も近い部分では、マーケティングや顧客対応をどのように変化させるのか。一方、企業内部で情報提供・情報共有の仕組みをどのように構築するのか。言うなれば、ビジネス全体を俯瞰して、「経営と社員」「社員同士」「社員と顧客」「経営と顧客」、各々の関係性の中でどのようなコミュニケーションを何のためにどうやって実現するかの舵取りが求められます。

企業組織においてコミュニケーションは、人で言えば、身体組織を協調動作させる“神経系”の役割を果たしています。仮に、社員同士もしくは社員と顧客がソーシャルテクノロジーを使ってコミュニケーションしている時に、経営がそれに全く注意を払っていなかったとしたらどうなるでしょう。そこには、情報の偏在や断絶が発生し、有効な意思決定が不可能になるかもしれません。

「ソーシャルテクノロジーをどのようにビジネスで活用していくか」という命題は、取りも直さず、企業組織に張り巡らされた神経系の組み替えにつながる“経営課題”と言えます。言うなれば「次世代の経営」をどうするか、経営によるコミットメントが求められる命題と言えるでしょう。

(連載目次はこちら

NTTデータ流ソーシャルテクノロジーNTTデータ流 ソーシャルテクノロジー
~「発信」「気づき」「つながり」で組織の壁を打ち破る~

■Nexti運営メンバー有志(著)
■新書版 132ページ
■定価:1,050円(税込)(本体:1,000円)
■ISBN:978-4-89797-843-7

Amazonでのご購入はこちらから

本連載は、2010年1月にリックテレコムから発行されたソリューションIT新書『NTTデータ流ソーシャルテクノロジー ~「発信」「気づき」「つながり」で組織の壁を打ち破る~』(著者・Nexti運営メンバー有志)を転載したものです。

永安 悟史(ながやす さとし)

アップタイム・テクノロジーズLLC
共同創業者 兼 最高経営責任者

2004年、NTTデータ入社。並列分散データベースシステムの研究開発や導入技術支援、保守サポートの後、データセンターの新規サービスの企画・開発・運用に携わる。Nextiでは主に渉外活動を担当した。 2009年、NTTデータを退職。同年、アップタイム・テクノロジーズLLCを創業。オープンソースやオープンイノベーションなど、次世代型のR&Dおよびテクノロジー・マネジメント(MOT)に特に強い関心を持つ。

関連リンク

RELATED ARTICLE関連記事

SPECIAL TOPICスペシャルトピック

スペシャルトピック一覧

FEATURE特集

NEW ARTICLES新着記事

記事一覧

WHITE PAPERホワイトペーパー

ホワイトペーパー一覧
×
無料会員登録

無料会員登録をすると、本サイトのすべての記事を閲覧いただけます。
また、最新記事やイベント・セミナーの情報など、ビジネスに役立つ情報を掲載したメールマガジンをお届けいたします。