NRIら8者がパシフィコ横浜のイベントでローカル5G実証、ロボット監視や混雑検知など

野村総合研究所(NRI)、JTOWER、NECネッツエスアイ、綜合警備保障(ALSOK)、ヤマハ、横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)、横浜市、横浜みなとみらい21の8者は2021年12月13日、ウィズコロナ時代の安全・安心なイベント開催に向け、ローカル5Gを活用した実証実験を同月に実施すると発表した。

8者はNRIを代表機関とする「横浜みなとみらい21地区ローカル5G実証コンソーシアム」を形成し、総務省「令和3年度課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」において、「大型複合国際会議施設におけるポストコロナを見据えた遠隔監視等による安心・安全なイベントの開催」の実証事業企画を提案。2021年8月31日に採択された。2021年12月18日、19日にパシフィコ横浜で開催されるイベント「お城EXPO2021」に合わせて実証実験を実施する。

2021年12月の数日間にわたって、パシフィコ横浜ノースの1階多目的ホール・2階ガーデンラウンジにおいて、課題実証及び技術実証を実施。18日と19日に1階多目的ホールで行う実証実験については、お城EXPO2021の会場内で行う。

本実証では、以下の各システムについて効果や機能、運用に関わる検証を実施。同時に複数稼働させた際の挙動性についても検証する。

(1)遠隔ロボット監視システム(主担当:ALSOK):ロボット前面のカメラ映像の伝送、監視員によるロボットの遠隔操縦、監視員と現場警備員間の指示伝達において、ローカル5G回線を活用する。

(2)混雑検知システム(主担当:NRI):会場内を上部から俯瞰撮影した4K映像を、クラウドサーバー上の画像解析AIで常時分析することにより、来場者の分散促進や来場人数管理を効率化する。複数のローカル5Gスマートフォンで撮影した4K映像の伝送、来訪者向けに混雑状況を提示するサイネージへの映像伝送において、ローカル5G回線を活用する。

(3)遠隔同期演奏システム(主担当:ヤマハ):異なる複数の場所にいるアーティスト同士で、ローカル5G回線を使って音を双方向伝送し、同期を取りながら演奏する。

(4)混雑アナウンスシステム(主担当:ALSOK、NRI):混雑検知システムで把握される混雑状況と連動する形で、ロボットが自律走行で特定地点に向かい、周辺の来訪者への混雑アナウンスを行う。複数のローカル5Gスマートフォンで撮影した4K映像の伝送、ロボットの制御用PC及びロボットへの混雑状況に係る情報の伝送において、ローカル5Gを活用する。

技術実証はJTOWER、NECネッツエスアイが主担当となり、本実証で構築するローカル5Gネットワーク自体に関して、電波伝搬等の詳細なデータを取得。構造が異なる施設内の複数ホールにおける建物侵入損(壁等により電波が減衰すること)を考慮した、ローカル5Gの電波伝搬モデルの精緻化、同期局と準同期局の実機を用いた共用検討を実施する。

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