企業が求めているソリューションTop5こうしたA10のビジョンの紹介を受け、さらにプロダクトマーケティング&アナリスト リレーション担当 シニアディレクターのPaul Nicholson氏が、これらビジョンを具現化するためのソリューションを深掘りしていった。最初にNicholson氏が触れたのは企業が現在求めているソリューションのトップ5だ。
(画像右上)A10 Networks プロダクトマーケティング&アナリスト リレーション担当
シニアディレクター Paul Nicholson氏
企業が求めるソリューションのトップ5
このうち例えば「ハイブリッドクラウドの効果的な活用」については、多くの企業がヒューマンエラーの増大という課題に直面しているという。異なる環境で様々なソフトウェアを実行するため、非常に複雑な状況になるからだ。また、複数のクラウド上で正しくポリシーを適用できているかどうか、コンプライアンス上の要件を満たすことも難しくなる。
こうした問題の解決策としてA10が用意しているのが、マルチクラウド集中管理プラットフォームである「A10 Harmony Controller」である。
「例えばオラクルクラウド環境とオンプレミスを統合管理できるので、マルチクラウドの管理を非常にシンプルにできる。またポリシーを一度作成すれば多くの場所に適用できる。そしてA10 Harmony Controllerの分析機能によって、そのポリシーが正しく機能しているかも確認可能だ」
現在大きなトレンドとなっている「ゼロトラストセキュリティの実装」については、SSL/TLS復号技術について触れ、検査によって悪質な行為を阻止するためには可視性が重要であることと、ネットワークフローから脅威要因を取り除くために、DDoS攻撃対策の自動化によるセキュリティ強化の必要性を訴えた。
「ボットネットやIoTの増加に伴い、DDoS対策も重要なポイントになっている。既知のDDoS攻撃だけでなく、未知のDDoS攻撃も発見できるゼロデイ自動保護機能(ZAP)があると有利になる。トラフィックを分析して、その場でシグネチャを作成してくれる機能だ。ゼロトラストの導入にあたっては、複雑性を軽減するためにも、自動閾値設定や機械学習の活用を検討する必要がある」
「ゼロトラストセキュリティの実装」のイメージ
また、A10が2021年以降、戦略的に注力する4分野についても説明した。「ハイブリッドクラウド&ソフトウェア」「加入者数増加&5G」「第5世代ハードウェア」「DDoSスクラビングセンター構築支援」に分類して紹介した。
2021年以降の戦略的注力分野
1つめは、「ハイブリッドクラウド&ソフトウェア」である。Kubernetesインスタンスと同社のADCなどとの連携を可能にする「Thunder Kubernetes Controller」を提供する。
2つめは、「加入者数増加&5G」だ。5G向けに、Gi/GTPファイアウォールやGTP Directorの機能強化を行う。
3つめは「第5世代ハードウェア」である。すでに第5世代ハードウェアプラットフォームとしては、1.5RUで最大370Gbpsの性能を発揮できる「7655S」がリリースされているが、「さらに第5世代のハードウェアを投入していく」とした。
4つめの戦略的注力分野は、「DDoSスクラビングセンターの構築支援」だ。Nicholson氏によると、現在多くの企業がDDoSスクラビングセンターの構築に取り組んでおり、それを支援する。「特に我々が貢献できるのが、サービスプロバイダーやゲームプロバイダーのような企業だ。DDoSスクラビングセンター用のポータル機能の充実にも力を入れている」
最後にNicholson氏は、「最新技術は、ビジネス競争力とデジタルレジリエンスを高める。デジタルレジリエンスとは、コロナや障害などあらゆる危機に対応できるようにすること。DXを推進するためには、より長期的な視点に立って、目標達成のために最新技術を評価する必要がある」と締めくくった。
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A10ネットワークス株式会社
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